令和7年度リーディングスキルテスト(RST)の結果
本年度のリーディングスキルテストの結果をお知らせします。
テストの概要
対象者
- 小学校=5年生と6年生の児童
- 中学校=全学年の生徒
実施時期
令和7年6月16日(月曜日)~令和7年7月18日(金曜日)
(補足)各学校の状況に応じて、上記期間内に実施しました。
表記の説明
- DEP:係り受け解析
- ANA:照応解決
- PARA:同義文判定
- INF:推論
- REP:イメージ同定
- INST:具体例同定
- INSTd:具体例同定(辞書)
- INSTm:具体例同定(理数)
- 能力値:受検者の能力を表す値(中学生の平均が0になるよう設計しています)
中学生の能力値平均の経年比較
中学生の能力値平均の経年比較は次のとおりです。
中学3年生

| - | DEP | ANA | PARA | INF | REP | INST | INSTd | INSTm |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和4年小学6年 | -0.37 | -0.50 | -0.56 | -0.52 | -0.26 | -0.52 | -0.32 | -0.55 |
| 令和5年中学1年 | -0.19 | -0.29 | -0.38 | -0.27 | -0.16 | -0.21 | 0.00 | -0.28 |
| 令和6年中学2年 | -0.04 | -0.22 | -0.37 | -0.18 | -0.08 | -0.17 | 0.02 | -0.27 |
| 令和7年中学3年 | 0.10 | 0.04 | -0.16 | -0.01 | 0.11 | 0.07 | 0.21 | -0.04 |
| 令和6年から令和7年の伸び(小数第3位は四捨五入) | 0.14 | 0.25 | 0.21 | 0.17 | 0.19 | 0.24 | 0.18 | 0.23 |
- 学年が上がるごとに全ての分野で能力値平均の値が上昇し、能力値0を超える分野が複数生じています。
- 本年度の結果では、「照応解決(ANA)」、「具体例同定(理数)(INSTm)」、「同義文判定(PARA)」が、昨年度から0.2以上伸びています。これは、RSの視点を意識した授業改善の効果と捉えています。
- 「同義文判定(PARA)」、「推論(INF)」、「具体例同定(理数)(INSTm)」は、昨年度と比較すると伸びてはいるものの能力値0までに到達していません。
中学2年生
| - | DEP | ANA | PARA | INF | REP | INST | INSTd | INSTm |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和4年小学5年 | -0.75 | -0.90 | -0.72 | -0.80 | -0.69 | -0.91 | -0.71 | -0.86 |
| 令和5年小学6年 | -0.49 | -0.64 | -0.55 | -0.54 | -0.34 | -0.55 | -0.37 | -0.53 |
| 令和6年中学1年 | -0.28 | -0.44 | -0.41 | -0.36 | -0.20 | -0.30 | -0.09 | -0.37 |
| 令和7年中学2年 | -0.14 | -0.32 | -0.40 | -0.14 | -0.04 | -0.16 | 0.01 | -0.25 |
| 令和6年から令和7年の伸び(小数第3位は四捨五入) | 0.22 | 0.19 | 0.14 | 0.18 | 0.14 | 0.25 | 0.28 | 0.16 |
- 学年が上がるごとに全ての分野で能力値平均の値が上昇しています。
- 本年度の結果では、「具体例同定(辞書)(INSTd)」、「係り受け解析(DEP)」の項目が、昨年度から0.2以上伸びています。これは、RSの視点を意識した授業改善の効果と捉えています。
中学1年生

| - | DEP | ANA | PARA | INF | REP | INST | INSTd | INSTm |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和5年小学5年 | -0.72 | -0.81 | -0.70 | -0.70 | -0.64 | -0.85 | -0.56 | -0.86 |
| 令和6年小学6年 | -0.47 | -0.65 | -0.58 | -0.54 | -0.35 | -0.54 | -0.33 | -0.55 |
| 令和7年中学1年 | -0.34 | -0.46 | -0.55 | -0.36 | -0.27 | -0.39 | -0.17 | -0.45 |
| 令和6年から令和7年の伸び(小数第3位は四捨五入) | 0.13 | 0.18 | 0.03 | 0.17 | 0.08 | 0.14 | 0.16 | 0.10 |
- 昨年度と比較すると全ての分野で能力値平均の値が上昇しています。
- 本年度の結果では、「同義文判定(PARA)」と「イメージ同定(REP)」の項目で伸びが小さい傾向が見られました。情報量が増える中学校での学習に対応するため、小学校と中学校が連携した丁寧な取組を継続的に進めてまいります。
小学生の能力値平均と偏差値平均
小学生の能力値平均と偏差値平均は次のとおりです。
(注意)「能力値0」は、「中学校2年生の平均」に合わせています。そのため、小学生の場合能力値平均が非常に低くなることから、能力値平均のほかに各学年の偏差値平均も算定しています。
小学6年生

| - | DEP | ANA | PARA | INF | REP | INST | INSTd | INSTm |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和6年小学5年能力値平均 | -0.72 | -0.84 | -0.73 | -0.72 | -0.53 | -0.81 | -0.51 | -0.84 |
| 令和7年小学6年能力値平均 | -0.40 | -0.58 | -0.62 | -0.40 | -0.26 | -0.47 | -0.25 | -0.48 |
| 能力値の伸び | 0.32 | 0.25 | 0.10 | 0.31 | 0.27 | 0.34 | 0.25 | 0.36 |
| 令和6年小学5年偏差値平均 | 45.13 | 45.33 | 45.25 | 45.44 | 46.15 | 44.46 | 46.72 | 43.93 |
| 令和7年小学6年偏差値平均 | 49.03 | 48.50 | 46.75 | 49.94 | 49.46 | 48.82 | 49.97 | 48.46 |
| 偏差値の伸び | 3.91 | 3.16 | 1.51 | 4.50 | 3.30 | 4.36 | 3.25 | 4.53 |
- 昨年度と比較すると全ての分野で能力値平均の値が上昇しており、「具体例同定(理数)(INSTm)」、「係り受け解析(DEP)」、「推論(INF)」、「イメージ同定(REP)」、「照応解決(ANA)」、「具体例同定(辞書)(INSTd)」の項目は0.25以上と大幅に伸びています。
- 全ての分野で偏差値平均が50を下回っています。
小学5年生

| - | DEP | ANA | PARA | INF | REP | INST | INSTd | INSTm |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和7年小学5年能力値平均 | -0.68 | -0.81 | -0.70 | -0.68 | -0.48 | -0.78 | -0.49 | -0.79 |
| 令和7年小学5年偏差値平均 | 45.58 | 45.65 | 45.62 | 45.97 | 46.78 | 44.83 | 46.99 | 44.54 |
- 5年生は初めてのRST受検となるため、昨年度との比較はできません。
- 全ての分野で偏差値平均が50を下回っています。
本年度のリーディングスキルテスト(RST)の結果から見えてきたこと
【成果1】子どもたちの文章を理解する基本的な力が徐々に身についています
文章を正しく理解するためには、「主語と述語の関係を考える力〈係り受け解析〉」や「指示語や省略された言葉の意味を補う力〈照応解決〉」が基本となる大切な力です。
「係り受け解析」では、授業において教師が子どもたちに主語と述語を考えさせる場面を意図的に設定していることから、主語と述語の関係を意識して文を読もうとする子どもたちが多くなり、能力値平均の上昇につながっていると考えられます。
また、「照応解決」では、市内全ての学校で、教科書を読む際に、指示語や省略された主語や目的語を補って読む学習を大切に取り組むなど、特に力を入れて指導してきたことが能力値平均の上昇につながったと考えられます。
【成果2】子どもたちの「イメージ同定」と「具体例同定(辞書)」の能力値平均が向上しています
これは、授業の中で、教師が意識的に、「教科書の本文と関連するグラフや図、表を結びつける活動〈イメージ同定〉」を取り入れたり、「学習に必要な言葉を調べたり確認したりする指導〈具体例同定(辞書)〉」を重視してきたことが、能力値平均の向上につながったと考えられます。
今後もこれらの取組を継続するとともに、さらに、複数の情報を結びつけて、それから分かることを整理し、問題を解決する機会を取り入れていく学習に取り組んでいきます。
【課題】小・中学校とも「同義文判定」、「具体例同定(理数)」の能力値平均が低い傾向にあります
「同義文判定」は、2つの文が同じ意味であるかを判断する力を表します。また、「具体例同定(理数)」は、教科書に記載されている理数的な定義を正しく理解し、それを基に具体的な例を考える力を表します。
これらの分野に課題がある要因としては、子どもたちの「読み飛ばし」や「キーワード読み」といった読み癖によって、使用される単語のみで判断してしまうことや、省略された主語や目的語を考慮せずに読み進めてしまう傾向が挙げられます。また、理数的な定義を単に丸暗記してしまう学習も課題の一因になっていると考えられます。
そのため、「同義文判定」では、授業において、キーワードだけを答えさせるのではなく、文や文章で答えさせるようにしています。さらに、「なぜ、そのように考えたのか」「書かれている内容は何か」「2つの文、あるいは友達と自分は同じことを言っているのか」などの視点から、子どもたちに考えさせ、根拠を明確にした上で、思考や判断を文章で表現できる力を育むことを重視しています。
「具体例同定(理数)」では、授業において、理数的な定義を理解するだけでなく、定義を活用して具体例を考える活動を意図的に設定するなど、子どもたちの理解がより深まるような取組を進めます。
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更新日:2026年05月22日