議会あいさつ(令和3年第1回)

令和3年第1回相馬市議会定例会開会

2021年03月01日

2月13日23時8分に発生した福島県沖地震への対応について

今回の地震の震源地は福島県沖、震源の深さは55キロメートル、地震の規模はマグニチュード7.3で、本市では震度6強を観測いたしました。市は、23時30分に災害対策本部を設置し、直ちに1回目の災害対策本部会議を開催し、避難所の設置や防災行政無線での市民への周知内容などの初期対応方針を決定しました。

その後、23時51分弊職が、津波の心配がないこと、スポーツアリーナそうま第2体育館を避難所として開設することなどを防災行政無線により市民に周知いたしました。翌14日0時、スポーツアリーナ第2体育館に避難所を開設いたしました。避難所の運営にあたっては、マニュアルに基づき、入所前の消毒と検温、有熱家族用の避難所の設置、有熱者の抗原検査体制の構築などの新型コロナウイルス感染症対策を講じ、加えて、医師や保健師により避難者の健康管理を行いました。同日、断水や濁り水への対応として市が備蓄している2リットルのペットボトル水の配布と、被災家屋の応急対策用ブルーシートの配布を防災備蓄倉庫で開始するとともに、光陽地区に災害廃棄物集積所を設置し、受け入れを開始いたしました。

ペットボトル水とブルーシートの配布は19日で終了し、結果、ペットボトル水は34,304本、ブルーシートは6,554枚を配布いたしました。20日11時避難者が全て退所したことを確認し、避難所を閉鎖いたしました。なお、避難所への最大避難者数は、14日3時の92人であり、避難された方から有熱者は確認されておりません。

22日から罹災証明申請書を配布し、24日から申請の受付を開始いたしました。申請については、新型コロナウイルス感染症対策のため、原則的にオンラインか郵送をお願いしておりますが、臨時の申請窓口を市役所1階に設けております。なお、2月26日までの受付状況は、オンラインが206件、郵送が74件、窓口への直接提出が388件、合計668件であります。

次に2月26日までに把握している被害状況を報告いたします。

人的被害については、けが人が5名報告されており、いずれの方も軽症でありました。

物的被害については、公共施設のうち78施設で天井落下や壁のひび割れ等の被害が確認され、そのうち、歴史資料収蔵館やスポーツアリーナそうま第1体育館等の7施設を現在、全館または一部を利用制限しております。なお、スポーツアリーナそうま第1体育館は、新型コロナウイルスワクチンの接種会場であることから、国土交通省や文部科学省等の関係機関の協力をいただきながら、接種に間に合うよう応急修理を行います。

インフラ関連では、市道102路線の151か所で舗装の破損等の被害が確認されております。また、市内の一部地域で発生した水道の断水と濁り水については全て解消され、法面が崩落し、通行止めとなった常磐自動車道は、NEXCO東日本の尽力により17日に再開通しました。

これまでに判明している市内の被害額は、現在のところ13億9千万円でありますが、今後調査が進むことにより増額するものと考えております。また、家屋等の被害については、今後実施する被災家屋の調査により詳細な状況を把握できるものと考えております。

事業所等の被害について、深刻な状況が報告されておりますが、東北市長会および弊職が全国市長会長として、総理および政府に対してグループ補助金の適用になるよう要望してまいりました。一昨日の段階で、可能との見込みをいただきましたので、昨日は総理とのメールでのやりとりで感謝の意を伝えるとともに、その他の被害者対応の要望をいたしたところであります。総理からは、特例をもってできる範囲とはなりますが、そのできる範囲を最大限に活用して、対応したいと、支援したいとのような返事をいただいておりますので、ご報告を申し上げたいと思います。

また、今回の地震初期対応では、国土交通省や他の自治体から多くの支援をいただきました。国土交通省のテックフォースには、橋りょうの被災状況確認、スポーツアリーナそうま第1体育館の被災状況確認と対応策についての技術的助言、旧相馬支援学校敷地地面に発生した亀裂の安全性診断を行っていただきました。

また、姉妹都市である豊頃町、大樹町、流山市から支援金を、防災協定締結都市である大野市をはじめ、南相馬市、弘前市、青森市、八戸市、盛岡市、米沢市、長井市、天童市、東根市、尾花沢市、南陽市、秋田県市長会、さらに千葉県富津市から多くのブルーシートをお寄せいただきました。さらに、秋田市、北秋田市、一関市、滝沢市、以上の4市から各々1名、また、鶴岡市から2名の被災家屋調査のための応援職員を派遣いただけることとなりました。昨日来、秋田市、北秋田市、滝沢市、鶴岡市の市長とは電話で御礼を申し上げたところでございます。一関の市長とはまだ連絡がついておりませんが、本日中に心からの御礼を申し上げたいと考えております。これからお世話になる方、あるいは今日までお世話になってきた皆様に、心から感謝申し上げますとともに、議員各位にも報告をさせていただきます。

令和三年度の主な取り組みについて

新型コロナウイルスワクチン接種に向けた取組みについて

市は、去る1月18日にワクチン接種対策プロジェクトチームを設置し、全庁体制で準備を進めております。接種方法については、相馬郡医師会相馬支部との協議の結果、接種時の密集回避や一般患者との混在、ワクチン管理などの点から、各診療所で行う個別接種方式は難しいと、医師会の判断あるいは希望でございましたので、十分なスペースを確保できるスポーツアリーナそうま第1体育館と第2体育館を会場として、全て集団接種方式で行うことといたしました。以後、国からの指示があり次第、対象者に接種券、予診票、接種の意向を確認するための意向調査はがきを送付いたします。

接種を希望すると回答された方には、混在防止と3密回避のため、対象者の区分ごと、地区ごとに設定する接種の日程をお知らせいたします。接種の順番については、国の方針に従い、医療従事者、65歳以上の高齢者、基礎疾患のある方、65歳未満の方の順番で接種を行ってまいります。

また、希望する市民が安全に安心して接種できるよう、接種前の検温に加え、血圧測定と血中酸素濃度測定を行い、医師による予診票の確認と問診で接種の可否を判断した後に、医師が自分の手で直接ワクチンを接種いたします。さらに、接種後30分間の経過観察の場にも医師が1人常駐し、万が一に備え接種会場に救急車を待機させます。今回の新型コロナウイルスワクチン接種は、これまでに例のない取り組みです。

市は、来る3月6日、接種にご協力いただく医師、薬剤師、看護師などの関係者による接種シミュレーションを行い、改善点などを洗い出し、より安全に、かつスムーズに接種できるよう、各種マニュアルに反映させてまいります。また、市民の皆さんに、広報そうまや市ホームページ、さらには3月15日から稼働するコールセンターを通じ、適切に情報を提供してまいります。

令和元年東日本台風と集中豪雨による災害対応について

他自治体からの職員派遣について

現在、熊本市、三条市、稲城市、西条市、小田原市、大野市から応援職員を派遣していただき、災害復旧事業に取り組んでおります。本年4月からは、熊本市、稲城市、西条市、大野市から4人の方々に引き続き応援職員を派遣していただけることとなりました。本市のために貴重な人材を支援いただいた、各自治体の市長ならびに市民の皆さまに御礼を申し上げます。

災害廃棄物の処理について

災害廃棄物のうち、可燃物、廃畳、稲わら、不燃物、家電リサイクル法に基づく家電4品目とそれ以外の家電製品、金属くず、流木など、コンクリートがら、がれき混じり土砂、廃油、タイヤ、消火器、バッテリーについては処理が完了いたしました。残る乾電池、蛍光管についても今月中に処理を完了する見込みであります。

なお、可燃物などの処理に伴い発生した焼却灰は、令和3年度に処理する予定であります。また、この度の災害廃棄物の処理にあたり、災害廃棄物集積所の設置については、大野地区行政区長をはじめ周辺住民の皆さまのご理解を、可燃物などの焼却については、環境省、福島県、浪江町、郡山市、双葉地方広域市町村圏組合にご協力をいただきました。関係者の皆さまに改めて感謝を申し上げますとともに、議員各位に報告いたします。

小泉川ポンプ場の耐震改築工事について

市は、小泉川ポンプ場についてストック・マネジメント計画に基づく点検、調査で判明した劣化箇所の改築と、次の災害に備え、現在の耐震基準を満たすための耐震化対策が必要と判断し、本年度は実施設計を進めてまいりました。令和3年度から本格的な工事に着手し、令和6年度までの完了を目指し鋭意工事を進めてまいります。なお、令和3年度は、ポンプ場建屋の耐震化やオイルタンクの耐水化工事を行う計画です。

子育て環境の充実について

放課後児童クラブの登録児童定員の増加に向けて旧市役所南庁舎に整備を進めてきた「川原町児童センター放課後児童クラブ分室」を4月1日から供用開始いたします。当分室には、中村第一小学校の児童23人が通う予定です。

また、市は、学校法人みどり幼稚園が進めている認定子ども園整備を引き続き支援するとともに、令和3年度から社会福祉法人報徳会が着手する中村報徳保育園の建替えを新たに支援してまいります。

高齢者福祉と障がい者福祉の推進について

高齢者を取り巻く環境の変化を踏まえ、「みんなでつくるいつまでも健やかに暮らせるまち相馬市」を基本理念とした、「第8期相馬市高齢者福祉計画及び第8期相馬市介護保険事業計画」を策定いたしました。

また、障がい者福祉については、障がいがある方を取り巻く環境の変化や新たな国などの動向、指針などを踏まえ、「障がいのある方も、ない方も地域、暮らし、いきがいをともに創り高めあうことができる「地域共生社会」の実現」を基本理念とした、「第6次相馬市障がい者計画、第6期相馬市障がい福祉計画、第2期相馬市障がい児福祉計画」を策定いたしました。令和3年度から、これらの計画に基づき関係機関と連携しながら各種施策を展開してまいります。

本年度の外部被ばく測定と内部被ばく検査の結果

市は、個人積算線量計D―シャトルによる外部被ばく線量測定を、全市民を対象に募集し、2月末現在、525人から申込みがありました。そのうち481人の測定が完了し、その結果、年間追加被ばく線量0.5ミリシーベルトを超えると推定される方はございませんでした。

次に、内部被ばく検査の受診者数は、学校集団検診方式で実施している小・中学生が2,418人、一般の方の受診者が694人でした。検査の結果、基準値を上回る方はありませんでした。市は、令和3年度も引き続き、外部被ばく測定と内部被ばく検査を実施いたします。

令和二年度新エネ大賞受賞について

去る1月26日、相馬中核工業団地東地区内で、市と株式会社IHI、パシフィックパワー株式会社が共同で取り組んでいる「地域の再エネ最大利用を目指した相馬市スマートコミュニティ事業」が、一般財団法人新エネルギー財団の令和二年度新エネ大賞で、最高賞の経済産業大臣賞(地域共生部門)を受賞いたしましたので、報告いたします。

この記事に関するお問い合わせ先
秘書課 秘書係

〒976-8601
福島県相馬市中村字北町63-3 市役所庁舎3階
電話番号:0244-37-2115
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更新日:2021年03月01日