議会あいさつ(令和2年第1回)

令和2年第1回相馬市議会定例会開会

2020年03月02日

新型コロナウイルスへの市の対応について

市は、市民の感染リスクをできるだけ減らすため、国の新型コロナウイルス感染症対策本部はじめ、厚生労働省や文部科学省からの「基本方針」や各種通知に対し、できるだけ慎重な対策を講じることとしております。

去る2月27日、国から、3月2日から小、中学校を臨時休校するよう要請がございました。

これを受け市は、2月28日8時30分からおよび今朝8時30分から庁内の臨時教育会議を開催し、休校するにあたり、学校、家庭、地域などで体制を整えるための準備期間が必要であると判断し、明後日の3月4日から市立小、中学校を臨時休校することといたしました。

なお、臨時休校期間中に、仕事などの都合で日中保護者が不在となるご家庭の児童を、放課後児童クラブと各小学校でお預かりいたします。

また、市立幼稚園、小、中学校の卒園式・卒業式については、教職員、卒業生のみで行うことといたしました。

また、各公民館の各種教室については、本年度内は全て中止とし、3月11日の東日本大震災追悼式は、参加者数を減らし、さらにマスクの配布、手の消毒の徹底、参加者の席の間を空けるなどの対策を講じた上で実施いたします。

さらに、新型コロナウイルスの影響により、マスクの流通が極端に不足し、市内の医療機関や福祉施設などで業務に支障が生じる恐れがあることから、市が準備しているマスクを配布いたします。医療機関にはスタッフ1人当たり60枚、合計42,840枚の配布を完了し、福祉施設などにはスタッフ1人当たり30枚、合計24,630枚を現在配布中であります。

市民の皆さまには、外出先からの帰宅時や食事前の手洗いの徹底、人込みなどの感染しやすい環境へ行くことをできるだけ避けるなどの、感染リスクを減らすための予防策に取り組んでいただきますようお願いいたします。

市民協働による健全な基礎自治体づくり

令和元年東日本台風と10月25日の集中豪雨による災害復旧事業への対応について申し上げます。

現時点で判明している、主な被害状況は、道路、河川、橋りょうの公共土木施設は85カ所で被害総額約36億5千万円、林道は14路線で被害総額約3億円、農地や農道が494カ所で被害総額約53億円などであります。

本市の職員のみでは、膨大な災害復旧事業を迅速に対応することが不可能であることから、災害時相互応援協定締結都市などに応援職員の派遣をお願いしたところ、現在、熊本市、三条市、一宮市から派遣をいただいており、4月からは、熊本市、三条市、稲城市、西条市、小田原市、大野市から応援職員を派遣していただけることとなりました。

本市のために貴重な人材を支援いただいた自治体の市長ならびに市民の皆さまに御礼を申し上げます。

震災から復興した新たな相馬づくり

はじめに、相馬市復興計画の改定について申し上げます。

市は、復興の新たな課題へ対応するための新規事業を追加するため、相馬市復興計画をバージョン3.3に改定いたしました。

今後もPDCAサイクルに基づき、随時見直しを行いながら各種施策を実施してまいります。

次に、今後の災害に備えて、断水時の備えとして3トンのタンクを持つ給水車1台と、内水氾濫への備えとして毎分60トンの排水能力を持つ排水ポンプ車2台を配備する計画であります。

次に、「子どもたちが遊び、人が集い、交流できる憩いの場」をコンセプトとして平成28年度から整備を進めている「尾浜地区復興交流広場」は、新年度早期の供用開始を目指し、残る工事を鋭意進めてまいります。

安心な子育て環境の整備と心豊かなひとづくり

はじめに、 ICT教育環境の充実について申し上げます。

児童生徒が、自ら情報を主体的に選択し、活用していくことができるよう、児童生徒1人1台のタブレット端末の配備と各学校の高速大容量の通信ネットワークの整備を、国の補助事業を活用し計画的に進めてまいります。

また、学習指導要領の改訂により令和2年度から小学校で必修となったプログラミング教育を円滑に行うため、現在、教員向けの研修会を計画的に実施しております

次に、私立幼稚園、保育園の施設整備への支援について申し上げます。

子育て環境の充実のため、みどり幼稚園の認定子ども園移行に伴う改築と、スクルドエンジェル保育園の増築に、国と共に支援を行うことといたしました。これにより、市内の保育定員が41名増えることとなります。

地域特性を活かした良質な産業づくり

はじめに、復興市民市場について申し上げます。

本市の第一次産業の風評払拭と観光復興の拠点の一つとして、建設工事を進めている「復興市民市場」は、本年秋ごろのオープンを目指し、予定どおり進んでおります。

現在、昨年2月に設立した官民共同事業体の「相馬市民市場株式会社」を中心に、運営方法などについて鋭意協議を進めております。

次に、スポーツ観光の推進について申し上げます。

市は、交流人口の拡大と地域の活性化を図ることを目的に、相馬市体育協会、相双バレーボール協会、相馬市松川浦観光旅館組合などから要望のあったビーチバレーボールコートを原釜尾浜海水浴場地内に整備することとし、所要の経費を本定例会に提出する一般会計補正予算に計上いたしました。4面のコートを整備する計画で、本年7月からの供用開始を目指しております。

また、去る1月31日、相馬市体育協会から市内屋内体育施設の照明使用料金の軽減についてのご要望をいただきました。検討の結果、軽減により各種大会などの誘致に有利となり交流人口の拡大に資すること、市民がこれまで以上に利用しやすくなることで健康づくりなどに寄与することが期待できると判断し、スポーツアリーナそうま、本年4月4日から供用を開始する予定のスポーツアリーナそうま第二体育館、松川浦スポーツセンター、市民プールの照明使用料金を無料とすることといたしました。関連する改正条例を本定例会に提出いたします。

また、無料化する4施設については、電気料金無料化に見合う財源確保と二酸化炭素排出量の削減を目途として令和2年度から順次照明をLED化いたします。

市は、相馬市スポーツツーリズム推進協議会や市観光協会などと連携し、市内のスポーツ施設を活用した大会や合宿の誘致に、これまで以上に積極的に取り組んでまいります。

次に、去る2月18日、本市、新地町、福島市、伊達市、米沢市、国、県、商工会議所などで組織する、「相馬港クルーズ振興協議会」を設立いたしました。

今後協議会を中心に、2年後、あるいは3年後のクルーズ船誘致の実現を目指し、相馬地方と県北地方、山形県南部までの広域観光ツアーの創出、クルーズ船社の商談会でのPRなどに取り組んでまいります。

次に、相馬市産米の放射性物質全量全袋検査については、令和元年産米、14万600袋を検査した結果、食品衛生法で定められた基準値を超えた米は、ございません。

なお、令和2年産米からはサンプル検査となります。

次に、令和2年2月25日付けで、福島県沖の「コモンカスベ」の出荷制限が解除されました。これですべての魚種の出荷制限が解除されましたので、ご報告いたします。

地域文化を守り心豊かに生き抜くひとづくり

市は、震災で崩落した中村城跡の本丸石垣の復旧に向け、平成29年度から専門家の助言を受けながら崩落箇所の調査を実施しております。今後、これまでの結果を基に復旧工事の施工方法などを県や専門家と検討を進めてまいります。

環境を守り安全に暮らせるふるさとづくり

はじめに、本年度の外部被ばく測定と内部被ばく検査の結果を御報告いたします。

市は、個人積算線量計D―シャトルによる外部被ばく線量測定を、全市民を対象に募集し、2月末現在、628名から申し込みがありました。そのうち612名の測定が完了し、その結果、年間追加被ばく線量0.6ミリシーベルトを超えると推定される方はございませんでした。

次に、内部被ばく検査の受診者数は、学校集団検診方式で実施している小・中学生が2,507名、一般の方の受診者が736名でした。検査の結果、基準値を上回る方はおりませんでした。

市は、令和2年度も引き続き、外部被ばく測定と内部被ばく検査を実施いたします。

次に、玉野地区の除染土砂の国による中間貯蔵施設への輸送について申し上げます。

玉野仮置場で保管している、玉野地区の農地などの除染で発生した土壌など30,442袋のうち、15,758袋が3月下旬まで、残り14,684袋が令和2年度中に輸送される見込みであります。

健やかで安心して暮らせる地域づくり

JR相馬駅へのエレベーター設置について申し上げます。

JR東日本は現在、相馬駅へのエレベーター設置のための設計を進めております。同社から、令和2年度中に建設工事を行う予定であるとの報告があり、整備費用の本市負担分を本定例会に提出する令和2年度一般会計予算に計上いたしました。

着実な社会資本の整備と計画的な維持管理によるまちづくり

はじめに、市道日下石石上線の新沼踏切拡幅工事について申し上げます。

市道日下石石上線の新沼踏切は、平成29年1月に踏切道改良促進法の規定に基づいた、改良を実施すべき踏切道に指定され、市はこれまでJR東日本や国と工事方法や時期などについて協議を重ねてまいりました。今般協議が整ったことから、令和2年度に幅員を現在の2.5メートルから5メートルに拡幅する工事に着手し、年度内での完了を目指し進めてまいります。

次に、相馬福島道路の整備状況について申し上げます。

相馬福島道路のうち、相馬インターチェンジから相馬山上インターチェンジの区間、延長6キロメートルが、去る12月22日に開通し、先に開通した相馬山上インターチェンジから霊山インターチェンジの区間を合わせた約33キロメートル、約7割の区間が通行可能となりました。

市は、今後も国に対して、令和2年度中の一日も早い全線開通を継続的に要望するとともに、この道路を地方創生に最大限活用できるよう努力してまいります。

この記事に関するお問い合わせ先
秘書課 秘書係

〒976-8601
福島県相馬市中村字北町63-3 市役所庁舎3階
電話番号:0244-37-2115
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更新日:2020年03月03日