相馬市マスタープラン2007

計画策定の趣旨

本市では、平成13年に「活力あふれる創造的な交流・循環都市」を将来目標とする「第3次相馬市総合計画」を策定し、社会資本整備などにより地域の発展と市民福祉の向上を図るという考え方を相馬市のグランドデザインとしておりました。

しかしながら第3次総合計画においては、財政運営や過大な債務に対する償還能力の分析が不十分だったため、その計画実行により、本市の財政を破綻させ、財政再建団体へ転落する危険性があることから、計画を凍結せざるを得ないのが現状でした。

また、バブル経済崩壊後においても財政分析を適切に行わず、財政改革もまた十分に実行しなかったことに加え、首都圏と地方の地域間格差の拡大は本市でも予想以上の税収減少をもたらせたことなどにより、もはや20世紀の親方日の丸的発想では市財政はとても立ち行かないというのが実情でした。

さらに、国の膨大な借金による財政難は、地方財政計画の見直しという新たな国家的な政治課題を生み出したことにより、ここ3年間の地方交付税の漸減傾向に歯止めがかからず、特に平成18年度は、政府と地方六団体の合意の下に進められた三位一体改革による税源移譲の結果、地方の小都市に対する地方交付税の配分はますます厳しいものとなっています。そして、この傾向は平成18年度のみならず、今後ますます厳しさを増していくものと覚悟をする必要があります。

私たち相馬市は、これらの社会的傾向の変化をいち早く率直に捉え、平成14年度から行財政改革を断行してきました。まず、財政破綻を防ぐことを最優先課題に位置づけ、職員給与の大幅カットをはじめとする大胆な経費節減、またあらゆる機会を利用した歳入の増加を図り、それらの効果により現在は財政再建団体への転落を回避できる状態にあります。しかし、財政は常に不測の歳出のリスクに備えるべきものですから、これからも行財政改革の精神を緩めることなく中長期的な財政予測の下に財政運営を行っていかなければなりません。

一方で、高速交通体系のネットワークの重要ポイントとなるべく常磐自動車道が相馬工区で着工されたことをはじめ、福島県北圏域と当地方を高規格道路で連携し、重要港湾相馬港の物流港湾としての利活用を促進する阿武隈東道路も用地買収に着手するなど、物流面での大きな進歩を見てきました。さらに、航空宇宙産業の基幹工場が完成し、また、太陽光発電の関連企業も広大な面積の工場用地を取得し、建設途上にあるなど、ここ数年、本市をとりまく社会的、経済的環境は大きな変遷を示しております。

以上のような状況から、第3次相馬市総合計画では現在の相馬市内外の情勢に対応できなくなってきており、相馬市が未来に向かって大きく変革してゆこうとするこの時期に、「自らのまちは自らの知恵と努力で創り、育む」という決意のもと、市民に対し新たな相馬市のグランドデザインを明確に提示する必要があります。そして、行政と市民が一体となって、共に考え、共に汗を流し、未来を切り開いて行くために、「報徳仕法」などの歴史の中で培われてきた謹厳実直な地域性を今後の激動の時代に充分に生かしうる「新・相馬市長期総合計画」を策定いたします。

マスタープラン2007

下記のPDFファイルをダウンロードしてご覧ください。

重点施策実行計画

新・相馬市長期総合計画相馬市マスタープラン2007は、「基本構想」「基本計画」「重点施策実行計画」で構成されており、重点施策実行計画は、基本計画で示された施策の中で特に重点的に取り組む必要性が高い施策を示すものです。

この記事に関するお問い合わせ先
企画政策課 企画政策係

〒976-8601
福島県相馬市中村字北町63-3 市役所庁舎3階
電話番号:0244-37-2132
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更新日:2020年01月14日