佐藤 満梨さん ~地元で開業。鍼灸で地域貢献を~
佐藤 満梨(さとう まり)さん

移住元:宮城県
年代:20歳代
勤務先:はりきゅう汐穏-shion-(令和6年1月開業)
経歴:相馬高校~赤門鍼灸柔整専門学校~エル治療院
(令和7年1月取材時点の内容です)
現在の仕事に就いたきっかけについて教えてください。
学生時代テニス部に所属していたのですが、中学校2年生のとき、膝をけがしてしまいました。けがの治療のために鍼治療を受けて、その素晴らしさに感動したことをきっかけに、鍼灸師になって鍼の素晴らしさを広く知ってもらいたい、鍼で地域貢献をしたい、という夢を持つようになりました。
そして、社会貢献をするなら、まずお世話になった地元に貢献したいという思いがありました。特に、まずは高齢者の方を元気にしなきゃいけないんじゃないかなという思いがありました。
現在の仕事はどのようなところにやりがいを感じますか?
自分が鍼治療を受けて感動したので、自分の鍼によってお客さんが治療後に目をキラキラさせてとても楽になったと言ってもらえると、地域の方にとって何かしら役に立てているなとうれしくなります。
相馬市にUターンしようと思ったきっかけを教えてください。
卒業後、仙台市の治療院に就職して1年が経った頃、知人から、場所は貸すから自分でお店をやってみないかという話をいただいて、相馬市でも鍼灸治療を始めました。
最初は、仙台市の治療院に勤務しながら、月2回相馬市に通って治療を行い、次第に相馬市で行う治療の割合を増やして、令和6年1月に相馬市内で開業しました。開業に向けてグラデーションを描くように移行していった形です。
地元に貢献したいという思いが元々あり、最終的には相馬市に戻ってこようと考えていましたが、こんなに早くなるとは正直思っていませんでした。
知人に声をかけてもらわなかったら、まだ仙台で働いていたか、東京に行っていたかもしれません。
Uターンへの不安はありませんでしたか?
お店をやってみないかという声をかけていただいてから、月2回の営業を5カ月ほど経験してからの開業だったため、不安はありませんでした。
お客さんもついていない状況でいきなり開業していたら、難しかったかもしれないです。
家族や友人、周囲の反応はどうでしたか?
家族も開業には協力してくれました。父が自営業で釣り船の仕事をしているので、自営業という仕事形態には抵抗はなかったです。
友人にも、東京に行きたいとか、仙台でずっと働きたいという話はしていなかったので、相馬市に戻ることについて驚いていなかったかもしれないですね。
相馬市で仕事を始めるときに大変だったことはありますか?
開業するまでの期間には、一週間のうち4日間は仙台市で勤務し、残り3日間は相馬市で勤務している時期があり、その合間に開業に向けて金銭的なことや法的な手続きなどのノウハウを学んでいたので、体力的には大変さもありました。
また、アパートの一室で開業し、鍼灸治療院をやっているのですが、希望の間取りを探すのには苦労しました。
開業の知識はどのように学んだのですか?
鍼灸の業界では開業する人が多いので、そのような人向けのセミナーや勉強会に参加したり、相談できる人を探したりしました。能動的に行動しないと難しい業界なので、勉強しました。
相馬市での生活はいかがですか?
相馬市に戻ってきて、やっぱり落ち着くなと感じました。
東日本大震災後、相馬市は景観も含めて色々なことが大きく変わりましたが、そのような中でも地元の人と久しぶりに会ったり、小学校のときの先生が偶然治療にきてくれたり、友人などの紹介でお客さんがきてくれるなど地域とのつながりに助けられていて、地元で開業して良かったと改めて感じました。
不便と感じるところは、お店が少ないことです。
私はたまに東京に遊びに行くのですが、夜行バスの本数も少ないですし、交通の便がよくないことも不便に感じます。
相馬市の魅力は?
海と山があり自然豊かですが、田舎すぎないところです。
時間の流れがある程度ゆっくりで落ち着きますし、自分次第でその時間の流れを変えられる場所だと思います。
食べ物が美味しいことも魅力です。
休日の過ごし方は?
家でゆっくりするか、家でやることがないときは、父が船の仕事をしているので、船洗いの手伝いに一緒に行っています。
年に1、2回ですが、父の船に乗って釣りに行くこともあります。
ほかには、仕事の日にはできない書類作業、事務作業をしています。
Uターンしてよかったと感じるのはどんなときですか?
中学生の頃からの夢をかなえられて、地域の人々の何かしらの形で力になれていると感じた時は良かったなと思います。
今後の目標(プライベートや仕事について)を教えてください。
今後の目標としては、鍼灸の良さを伝えたいという思いが一番にあります。
これからは、交流の輪を広げて、市内のイベントなどにも積極的に参加していきたいと思っています。
鍼灸の「痛そう」というネガティブなイメージを無くして、体が辛い時に気軽に鍼灸を受けてもらえるようにしたいです。
これから相馬市にUターンを考えている方に伝えたいことはありますか?
どうして相馬市に戻ってきたいのかという理由や、具体的に相馬市でやりたいことがなくても、戻ってくるだけで、相馬市のためになっているということを伝えたいです。
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更新日:2025年02月03日