【2021年10月10日】静岡県裾野市市制施行50周年式典

このページは、市長がいろいろなところで話した内容をご紹介するページです。

本内容は、重複した言葉遣いや表現などを整理した上で掲載しています。

静岡県裾野市市制施行50周年式典

裾野市市制施行50周年おめでとうございます。今日は御礼を兼ねながら参りました。と申しますのは、平成19年に相馬市と裾野市は災害時相互応援協定を締結いたしました。大橋俊二前市長さんがお医者さんで、私も医者ですので、同じ市長が医者同士という縁で協定を結びました。これはお互いに何かあったらしっかりと協力し合いましょう、助け合いましょうという協定ですが、東日本大震災が発生した際に我々は助けていただきました。その時のお話をして御礼に代えたいと思います。

あの大きな地震が起きた時、私はとっさに津波が来るのではないかと思い、海岸部の消防団に対し地域住民をとにかく高台に避難させるようにという命令をしました。あの大津波に襲われた地域の人口は5,400人いましたが457人の方が亡くなられました。つまり、9割の人は消防団員達が高台に逃げろ逃げろと誘導したおかげで助かったのです。しかしながら、その457人に10人の消防団員が含まれています。消防団員達は住民を高台に避難させる、その業務の中で自分が津波に飲み込まれてしまった。

私はその後、亡くなった消防団員達の子ども達を調べました。18歳未満の子どもが10人いました。この子ども達に対して、我々相馬市は責任がある。相馬市ではその子ども達のために、18歳になるまで毎月3万円ずつの仕送りと、大学に行くお金、その下宿代も出そうと決めました。

震災で親を失った子どもは51人いました。一人平均1千万円かかるとして、必要となるのは5億1千万円。私はその5億1千万円を集めるために世界中に寄付を呼びかけました。本当に大変でしたが、我々は亡くなった消防団員達の子どもを思う気持ちに報いるため、あるいは震災で親を亡くした子ども達が経済的に困って大学に行けないということがないようにと、一生懸命寄付金を集めました。

その中で一番に反応してくれたのが裾野市の皆さんでした。最初、大橋前市長さんが「市民の皆さんからのカンパです。」と3千万円を持って来てくれました。驚きました。その後、高村謙二現市長さんも続けてくださり、裾野市の皆さんから5千万円、天理教佐野原大教会様から3千万円のご寄付をいただいています。今日はその御礼にあがらなくてはいけないと、そう思ってやって来た次第であります。大橋前市長さん、高村現市長さん、裾野市民の皆さんに心から御礼を申し上げたいと思います。

そのような危機に際して助けようという気持ちを持った裾野市の皆さんに常に敬意を持ち、防災協定を結んでおりますので、裾野市に何かあったら我々は直ぐに駆け付けます。相馬市は震災後に大きな防災倉庫をつくり、水や食料、避難所でコロナ対策として使用するテントも用意しています。先日の熱海市の土砂災害に際しては、相馬から物資を持って参上しました。静岡県内で何かあれば、裾野市と同じ静岡県の仲間が助けを必要としているんだと思って、我々は協力したいと思っています。

裾野市と相馬市は災害時の応援だけでなく、特産品を相互に取り扱う協定も結んでおりますので、あらゆる点でお互い協力しあいながら共に発展してまいりたいと思います。

この節目の50周年の式典、心よりお喜び申し上げ、そして、震災以来お世話になってきた御礼を申し上げて私のあいさつといたします。本日は誠におめでとうございました。そして、本当にありがとうございました。

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更新日:2021年10月20日