【2016年09月18日】原釜荷捌き施設及び原釜海水浄化施設竣工式

本内容は、重複した言葉遣いや表現などを整理した上で掲載しています。

原釜荷捌き施設及び原釜海水浄化施設竣工式

2016年09月18日

皆さんこんにちは。こうやって大勢の方々にお祝いをしていただいて、大変晴れやかな気持ちでこの場に立っております。

ご案内のように、平成23年3月11日の大津波によって、相馬双葉漁業組合の本拠地、荷捌き場が大打撃を受けました。残っていたのはコンクリートの部分と柱のみというような状態でした。漁船が屋根の上にある光景を目の当たりにしながら、「荷捌き場が無くなったからと言って、相馬の漁業をやめるわけにはいかない」と、そう思いました。 当時の組合長や組合理事の皆さんから、「何とかしてくれ。復活させてくれ。」という訴えを強く受けました。私としても、同じ気持ちであり、どのようにすべきかを懸命に考えました。これが出発点でした。
電柱も全部流され、通信も途絶えました。岸壁も破壊され、さらには湾内に多くの瓦礫がありました。
そのような中で、水産庁、農林水産省、財務省、自衛隊の方々にご協力を頂きながら、瓦礫を取る、岸壁を仮復旧する、床を平らにする、など一つ一つ問題を解決していきました。皆で力を合わせて仮復旧と試験操業までこぎつけられたのが約3か月後でした。 しかしながら、問題は建物の復旧でした。地盤沈下が80センチとなっていたため、残った柱も使えず、抜本的に作り直さざるを得ない状況にあり、一から新たに設計することになりました。

この施設の特徴は、通常の復旧工事と違って、色々な新しいテーマがある点です。まず、放射能対策の為の測定検査施設としての機能をしっかりとした形で整備しました。また、観光でいらしたお客様がこの施設を安全に見学し、競りを視察できるような観光の資源としての機能も整備しました。そして、衛生面への配慮に非常にこだわりをもって浄化施設などを整備しました。昔の光景を継承できればとも思い、和風のデザインにしました。 また、津波の経験を次の世代に継承する意味も込めて、サイレンをつけました。100年後、400年後も、津波でこういう思いをしたということを、装置や設備を通して継承していくことも我々の使命であると思います。
そんな思いと漁業者みなさんの夢を握りしめながら、5年半の期間をかけて整備を進めてまいりました。災害時応援協定を結んでいた東京都足立区から応援に来ていただいた職員が、漁師の皆さんと話し合いを重ねながら、一生懸命に完成まで働いてくれた。建設に携わっていただいた業者の皆さんにも頑張って頂きました。この施設を前にし、非常に晴れやかな気持ちでおります。

この荷捌き施設は漁業者の皆さんが、ここで誇りをもって、生きがいをもって働いていただくことが一番の目的です。現在も試験操業が続いており、いまだに先がはっきり見える状況にはありませんが、今日の落成というものをひとつの契機といたしまして、これからも皆さんには気持ちを強くして、希望をひとつひとつ重ねていけるようにどうぞ頑張っていただきたいと思います。

本日は誠にありがとうございました。

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更新日:2020年01月10日