議会あいさつ(令和8年第5回定例会)

令和8年第5回相馬市議会定例会開会(令和8年8月31日)

相馬港の「サーキュラーエコノミーポート」への選定について

去る8月27日、相馬港が国土交通省の「循環経済拠点港湾」、いわゆる「サーキュラーエコノミーポート」に正式に選定されました。サーキュラーエコノミーポートとは、資源や製品を無駄なく循環させ、廃棄物の削減と持続的な付加価値の創出を目指す港湾のことです。具体的には、使用済みの太陽光パネルや廃プラスチックなどを、各種製品やエネルギーへと再資源化するため、リサイクル技術を有する産業の集積や物流ネットワークの拠点化を進めるものです。

市は、相馬港における関連貨物の増加や関連産業の集積などが期待されることから、港湾管理者である県に対して国への申請を強く要望していたところであり、今回の選定に至ったものです。市といたしましては、今回の選定を契機に、相馬港のさらなる認知度向上と利用促進を図るため、国や県、関係企業と、今まで以上に連携を図り、相馬港の整備及び利活用を推進してまいります。

ふくしま浜通りサイクルルートのナショナルサイクルルートへの指定について

去る7月23日、いわき市から新地町までを結ぶ「ふくしま浜通りサイクルルート」が、国土交通省から「ナショナルサイクルルート」に指定されました。ナショナルサイクルルートとは、自転車で安全に走行でき、魅力的な観光地などを巡るルートを国が指定するもので、日本を代表するサイクリングルートとして、現在、全国で12ルートが指定されております。今回指定されたのは、「ふくしま浜通りサイクルルート」のうち、本市の大洲松川ラインを含む、「海側ルート」の全長179キロメートルで、東北地方では初めての指定となります。

本市においては、太平洋と松川浦の景観を同時に楽しむことができる、全国に誇るべき素晴らしいルートとなります。市といたしましては、県や近隣自治体、関係団体等と連携を図りながら、多くのサイクリストが安全・快適に走行できる環境整備を進め、地域活性化や観光振興につなげてまいりたいと考えております。

臨時宿泊助成事業の実施について

令和3年及び令和4年の福島県沖地震により、市内36施設あったホテルや旅館などの宿泊施設のうち、5つの施設が再建困難な状況から、廃業または休業を余儀なくされました。一方で、大きな被害を受け、再建が非常に困難な状況でありながらも、建て替えを決断された6つの施設におきましては、国の中小企業等グループ補助金を活用し、順次再建が進められてまいりました。そして去る8月3日、最後の1施設が営業を開始したことにより、市内31すべての施設において営業が再開されました。困難を乗り越え、営業再開を果たされた関係者の皆様のご決断とご尽力に、心より敬意を表します。

市は、すべての宿泊施設の再開を受け、国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」を活用し、「相馬市臨時宿泊助成事業」を実施いたします。本事業は、本年10月15日から来年2月14日までの期間中、1人1泊当たり税込み8,000円以上の登録宿泊施設をご利用いただいた場合に、1泊につき4,000円を助成するものであります。さらに、県が実施する宿泊助成事業『「また来て。」割』との併用も可能となります。

市といたしましては、本事業により、市内のホテルや旅館などの利用が促進され、多くのお客さまが本市を訪れる契機となり、市内経済のさらなる活性化につながることを期待しております。

千葉一族ゆかりの自治体との災害時相互応援協定の締結について

市は、去る8月15日、千葉氏という共通の歴史的かつ文化的つながりを持つ、12の自治体合同による「災害時相互応援協定」を締結いたしました。12の自治体は、千葉県千葉市、佐倉市、成田市、酒々井町、多古町、東庄町、岩手県一関市、宮城県涌谷町、南相馬市、岐阜県郡上市、佐賀県小城市、そして本市であります。

協定締結については、当初、8月15日の千葉開府九百年を記念した「第4回千葉氏サミット」の場において、一堂に会して行う予定でありましたが、8月13日に発生した「令和8年8月千葉豪雨」の影響により同サミットが中止になったことから、各自治体間、郵送による持ち回りで行うことになったところでございます。

歴史をひもとけば、中村藩主の相馬氏と千葉氏の深いつながりは、相馬家初代当主・相馬師常公が千葉家三代当主・千葉常胤公の次男であったことが始まりとなっています。

師常公は、父常胤公とともに奥州合戦の功労により、源頼朝から相馬地方の所領を拝領し、相馬家がこの地で発展してきたという歴史的背景がございます。本協定は、そのような歴史的なつながりを踏まえ、千葉一族ゆかりの自治体同士が、近年頻発する大規模災害に備えるため広域的な連携を強化し、災害時の支援体制を確立することを目的としたものであります。

市といたしましては、長い歴史の中で紡がれてきた文化や結びつきを尊重し、これらを礎として災害時における相互支援はもとより、平時からの交流を深めながら、自治体間のさらなる協力体制の強化を進めてまいりたいと考えております。

次期総合計画の策定に向けた取り組みについて

市は、令和9年度から今後10年間を見据えた市の将来像やまちづくりの方針を定める「次期総合計画」の策定にあたり、広く市民のご意見を反映したものとするため、本年4月に18歳以上を対象とした市民アンケートを、7月には中高生を対象としたアンケートを実施いたしました。

加えて、7月下旬からは、市民の皆さんが感じている課題や将来の展望などについて一緒に話し合い、考える場として、全4回にわたる「まちづくりワークショップ」を開催し、高校生34名を含む、123名の方々にご参加いただきました。

ワークショップでは、幅広い年齢層の皆様に、「市の現状についての想い」と「10年後の相馬市のありたい姿」をテーマに対話していただき、様々なご意見を頂戴しております。

また、去る8月5日には、公募の大学生4名を含む、計22名の委員で構成する「第1回総合計画審議会」を開催いたしました。本審議会は11月までに全4回の開催を予定しており、次期総合計画についての審議を行っていただきます。

市といたしましては、これまでのアンケートやワークショップなどを通して寄せられた市民のご意見を次期総合計画に反映し、誰もが安心し、誇りを持って笑顔で暮らせる相馬の未来を描く計画となるよう、引き続き策定に向けた取り組みを進めてまいります。

ふるさと納税ポータルサイトの拡充について

市は、ふるさと納税を通して、全国の皆様に本市の特産品を広くPRするため、これまで活用していた大手ポータルサイトの「さとふる」に加え、去る8月3日より、「楽天ふるさと納税」、「ふるさとチョイス」、「ふるなび」の3社での掲載を開始いたしました。さらに、今年度からは、返礼品の発注や決済処理、ポータルサイトの情報更新などを行う「中間管理業務委託事業者」と連携し、返礼品の魅力が、より伝わるよう写真や紹介内容の充実を図り、効果的な広告を実施しているところです。

また、現在、市内事業者のご協力をいただきながら、返礼品の品目を増やす準備を進めており、10月に総務省の認可が得られ次第、新しい返礼品をこれらのサイトに順次掲載してまいります。市といたしましては、これらの取り組みを通じて、本市へのふるさと納税がより多くの方々に選ばれるよう努めるとともに、地場産品の消費拡大と地域経済の活性化につなげてまいります。

「書かない窓口」への取り組みについて

市は、去る8月21日より、市民の利便性向上と業務の効率化を図るため、市役所で行える一部の手続きにおいて、「書かない窓口」の取り組みとして、マイナンバーカードや免許証など、本人確認書類の券面情報を読み取り、申請書等の作成を支援するシステムを導入いたしました。

このシステムの導入により、転入や転出、転居等住所異動に伴う届出や子ども医療費受給資格登録申請等の手続きの際、申請書等に住所や氏名、生年月日、性別の情報が一括して印字されるため、来庁者は窓口で手書きする負担が軽減されるほか、待ち時間の短縮につながります。なお、当システムによる対応は、本庁舎1階の市民課、社会福祉課、子ども家庭課、高齢福祉課の一部手続きとなります。

さらに、10月には、マイナンバーカードを利用することにより、市役所窓口に設置する端末において、コンビニ交付と同様に簡単な操作で、住民票や印鑑証明書などの各種証明書を手書きすることなく申請できるサービスを運用開始する予定としております。市といたしましては、これらのデジタル技術を積極的に活用することにより、マイナンバーカードのさらなる利活用を推進し、市民の負担軽減と行政サービスの利便性の向上に努めてまいります。

中学生を対象としたピロリ菌検査事業について

本事業は、中学2年生を対象に将来的な胃疾患の発症リスクを軽減するため、胃がんや胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの原因となるピロリ菌を早期に発見し、適切な除菌治療につなげ、次世代を担う子どもたちの健康を守ることを目的に、費用は無料で本年度から新たに実施しております。

なお、事業開始初年度となる本年度は、対象の中学2年生に加え、中学3年生も含め、市内中学校の定期健康診断の時期に合わせて一次検査を実施いたしました。

一次検査は、対象者591人のうち487人から申込みがあり、実際に受検した生徒は19人少ない468人でした。

一次検査の結果では、28人が陽性と判定され、陽性率は6.0パーセントとなっております。一次検査で陽性となった生徒は、保護者の同意のもと、医療機関において精密検査となる二次検査を実施し、対象者全員が二次検査を受検いたしました。

その結果、14人が陽性と判定され、受検者全体に占める最終的な陽性率は3.0パーセントとなっております。

なお、二次検査で陽性と判定された生徒につきましては、今後、医療機関において速やかに除菌治療を実施する予定としております。

市といたしましては、子どもたちの将来の健康を守ることはもとより、将来的な医療費の抑制にもつながる重要な予防施策として、本事業を着実に実施してまいります。

相馬市社会福祉施設等物価高騰対策支援金について

先の8月臨時会にてご議決をいただきました、物価高騰の影響を受ける医療・介護・保育施設等の事業所への物価高騰対策支援金につきまして、市は、支給手続きを開始し、これまでに申請のあった51の事業所へ支給いたしました。

市といたしましては、まだ支給していない事業所に対しましても、申請の勧奨などを行い速やかな支給に努めてまいります。

新たな介護サービス事業所の開設について

明日9月1日より、小野地区に新たな介護サービス事業所である「看護小規模多機能型居宅介護事業所」が開設されます。この事業所は、本市で初めて開設されるものであり、「訪問介護」、「訪問看護」、「通い」、「泊まり」の4つのサービスを一体的に提供し、24時間体制で医療と介護の両面から在宅生活を支える、地域密着型の介護サービスを提供する事業所であります。市といたしましては、今後も高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できるよう、介護サービスの充実に努めてまいります。

漁業の復興状況について

まず、直近5年の相馬双葉漁業協同組合管内の水揚げ量と水揚げ金額の推移について申し上げます。

令和3年度が3,943トンで、20億5,201万円、令和4年度が4,647トンで、31億1,741万円、令和5年度が5,064トンで、29億7,726万円、令和6年度が5,421トンで、29億6,997万円、令和7年度が5,484トンで、35億8,848万円と、年々、回復傾向となっております。近年は、地球温暖化に伴う、海水温の上昇などの影響を受け、漁場の環境が大きく変化しております。かつて主要魚種であった寒流系のコウナゴやズワイガニの水揚げがなくなり、マダラも大幅に減少している一方で、暖流系のトラフグやタチウオ、サワラ、マダコなどの魚種の水揚げが増加しております。

このような中、高単価で取り引きされる魚種が増えたことにより、水揚げ量の回復率より、水揚げ金額の回復率が高くなっています。

次に、漁業者の状況ですが、相馬双葉漁業協同組合管内では、東日本大震災の影響などから漁業者や漁船の数が減少しております。しかしながら、同組合は、国の「がんばる漁業復興支援事業」などに取り組んだ成果もあり、震災以降、231名の新規漁業就業者が誕生しており、女性就業者も30名ほど増加しております。

また、新規漁業就業者の過半数が若い世代となっており、次世代の漁業者への承継が進んでおります。

次に、松川造船株式会社の再建後の経過につきまして、市の基幹産業である漁業の維持継続のためには、同社による漁船の建造・修繕が不可欠であるとの一致した見解のもと、国、県をはじめ、相馬市、南相馬市、新地町、相馬双葉漁業協同組合、福島県漁業協同組合連合会が再建への後押しをいたしました。その結果、同社は、令和7年4月18日に新工場建屋の竣工を迎え、再建を果たし、令和8年3月30日には新造船の建造が完了し、進水式が行われました。

再建後、同社では、予定されていた新造船の建造や各漁船の修繕、メンテナンス等を順調に進めており、市は、市内漁業者はもとより、相馬地域の漁業者が安定的に操業できる環境に戻ったものと考えております。

市といたしましては、明日から底曳き漁が解禁されることから、水揚げされた魚の多くが県内外に流通することを期待するとともに、これまでの漁業の復興状況を踏まえ、本格操業に向け、国や県、漁協をはじめとする関係機関と連携しながら、相馬の漁業の「真の復興」を目指し取り組んでまいります。

令和8年産米の放射性物質モニタリング検査の実施について

令和8年産米については、市内一カ所でモニタリング検査を実施し、基準値超過のないことが確認されてから、出荷、販売されることになります。

原釜尾浜海水浴場の利用状況について

市は、去る7月18日から8月16日まで、同海水浴場を開設し、天候不良により昨年度よりも3,620人少ない7,582人の方々にご来場いただきました。開場期間中は、雨天や台風に見舞われた日もありましたが、大きな事故もなく、市内外のお客様に安全に楽しんでいただけたものと考えております。

姉妹都市・友好都市との交流について

本年で42回目となる大樹町、豊頃町との子ども親善使節団派遣は、去る7月28日から30日まで、両町から児童20名と引率者6名を本市にお迎えし、本市の児童18名とカニ釣りや浜焼き、SUPなどの体験活動を通じた交流を行い、友好を深めることができました。

また、毎年開催されております流山市とのスポーツ交流のうち、少年野球は、流山市ならびに稲城市のチームを本市にお迎えし、3市による交流親善試合などを行いました。

そのほか、少年剣道は本市を会場に、少年サッカーは流山市を会場にそれぞれ開催され、親善試合やレクリエーションを通じて親善と友好の輪を広げることができました。

学校給食費無償化の対象拡大について

市は、平成30年度から子育て世代の経済的負担を軽減する「子育て支援」と地元産食材を学校給食に活用することにより、「食」への関心を高める「食育支援」を目的に、小・中学校の学校給食費無償化を実施してまいりました。しかしながら、これまで本市に住所を有しつつも、様々な事情により本市以外の小・中学校に就学している児童生徒につきましては、対象外でありました。市といたしましては、これまで支援をしていなかった子育て世帯にも支援を広げるため、これら児童生徒も無償化の対象とし、保護者の経済的負担の軽減につなげてまいりたいと考えております。

なお、この無償化対象拡大の経費につきましては、本定例会に上程している一般会計補正予算に計上しております。

市内小中学生のスポーツにおける活躍について

はじめに、バレーボール競技におきましては、去る8月に、市内の小学生男子児童を中心に構成される「磯部白波クラブ」が「全日本小学生全国大会」に、また、市内の中学生男子生徒を中心に構成される「磯部クラブ」が「全国中学校体育大会」に、それぞれ出場いたしました。

また、来月には、中村第一中学校の男子生徒を中心に構成される「中村ファーストクラブ」と、県外のチームに所属する同校一年の男子生徒が「全国ヤングクラブバレーボール大会」に出場いたします。

次に、ビーチバレーボール競技におきましては、8月に、中村第一中学校と南相馬市立石神中学校の男子生徒による合同チームと、市外のチームに所属する磯部中学校一年の女子生徒が、4人制による「全日本ビーチバレーボールU15選手権大会」に、出場いたしました。

さらに、野球競技におきましては、8月に、向陽中学校3年の男子生徒が「倉敷国際少年野球大会」に、同校2年の男子生徒が「日本少年野球選手権大会」に、中村第一中学校1年の男子生徒が「ヤングリーグジュニア選手権大会」に、それぞれ出場いたしました。

このように、相馬の児童、生徒の皆さんが、日々のたゆまぬ努力により、全国などの大舞台で活躍されたことは、私、市長といたしましても、これからの未来を背負って立つ皆様を非常に頼もしく感じており、このたびのご活躍に、心から敬意を表したいと思います。

この記事に関するお問い合わせ先
秘書課 秘書係

〒976-8601
福島県相馬市中村字北町63-3 市役所庁舎3階
電話番号:0244-37-2115
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更新日:2026年09月01日