議会あいさつ(令和7年第3回)
令和7年第3回相馬市議会定例会開会(令和7年6月9日)
各種政策における計画等の改定および策定について
まず、相馬市人口ビジョンの改定および第3期相馬市地方創生総合戦略の策定について申し上げます。市は、全国的に人口減少が進行する中、市の現状分析と人口の将来展望の見直しを行い、目指すべき将来の方向性を定めるため、本年3月に相馬市人口ビジョンを改定いたしました。併せて、地方創生に資する取り組みを継続、あるいは強化する必要があるため、令和2年度に策定した「第2期相馬市地方創生総合戦略」を改定し、令和11年度までの5カ年を計画期間とする「第3期総合戦略」を策定いたしました。第3期総合戦略は、これまでの基本理念「相馬市が相馬市であり続けるために、魅力あふれる相馬市づくりを目指す」を継承するとともに、国や県の戦略動向を踏まえ、「しごと」「ひと」「まち」「人の流れ」の4つの分野で基本目標を再編成いたしました。今後も市は、人口減少という大きな課題かつ困難な状況に対応し、さらには将来的に安定した市政運営を続けることができるよう、各種施策に取り組んでまいります。
次に、第1期相馬市地域福祉計画について申し上げます。近年、地域社会が抱える問題は、少子高齢化などの影響を受け核家族化の進行や地域のつながりの希薄化、価値観の多様化など、様々な課題が絡み合い複雑化しています。市は、相馬市総合計画の理念を踏まえ、そのような課題に包括的に支援していくための体制づくりや住民主体の相互扶助のある地域づくりを進めるため、本年3月に、2カ年を計画期間とする「第1期相馬市地域福祉計画」を策定いたしました。同計画に基づき、人々がつながり共に支え合いながら、いきいきと安心して暮らせる地域共生社会を実現してまいります。
次に、「相馬市都市計画マスタープラン」および「相馬市立地適正化計画」の策定について申し上げます。去る4月1日、市は、都市計画法に基づく「市町村の都市計画に関する基本的な方針」として、今後の都市の将来像やその実現のための都市計画の方向性を示す「相馬市都市計画マスタープラン」を策定いたしました。また、同プランの策定と同時に、少子高齢化に伴う人口減少を見据え、都市全体の構造を見直し、持続可能な将来のまちの姿を示すことを目的とした「相馬市立地適正化計画」を策定いたしました。これらを策定するにあたり、市民アンケートによる現状把握や関係機関との協議、さらには、相馬市都市計画マスタープラン策定委員会、相馬市都市計画審議会での議論を重ねてまいりました。市は、策定いたしました同マスタープラン等に基づき、相馬市が相馬市であり続けるためのまちづくりを推進してまいります。
ふるさと納税返礼品の拡充について
市は、ふるさと納税を通じて相馬市を応援したいとの声にお応えするため、昨年2月に大手ポータルサイト「さとふる」を利用し、水産物セット等、全10種類の返礼品の取り扱いを開始いたしました。その後も、本市ならではの特色を生かした返礼品の追加を検討してまいりましたが、このたび、風評払拭に加えて、相馬産品のファンの拡大とともに、市外からの誘客増加につなげるため、新たに市内事業者から返礼品を公募することといたしました。今後、本年10月からの返礼品追加に向けて、順次必要な手続き等を進めてまいります。
国勢調査について
本年10月1日を基準日として、国内全ての人および世帯の実態を把握し、各種行政施策その他の基礎資料を得ることを目的に、国勢調査が行われます。同調査は、5年ごとに実施され、本年は、22回目に当たります。
本市においても、市の実態を把握するとともに、行財政運営の基盤となる極めて重要な調査であることから、先般、「国勢調査相馬市実施本部」を立ち上げたところであり、全庁的な体制のもと、市統計調査員のご協力をいただきながら、適切かつ円滑に調査を遂行してまいりますので、市民の皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。
相馬野馬追について
去る5月24日から26日までの3日間、相馬野馬追が開催され、4年連続で第33代相馬和胤公のお孫さんである相馬言胤君(としたねぎみ)を総大将にお迎えし、宇多郷勢37騎の騎馬武者が出陣いたしました。
加えて、本年から、女性の出場制限が撤廃され、5郷全体で女性騎馬が最多の40騎出場し、そのうち、宇多郷からは、6騎の女性騎馬が出場いたしました。また、開催日程が5月に変更されて2年目を迎えた本年は、当初天気が心配されたものの雨の影響をほとんど受けることなく各行事は行われ、多くのお客さ炮まにご観覧いただけたものと感じております。さらに、去る5月23日から26日までの4日間は、歴史資料収蔵館において、入館料を無料で企画展「野馬追展」を開催し、延べ233名の方にご来館いただきました。なお、同企画展は、野馬追に関する書状や絵図の展示、また相馬中村藩關流炮術継承団体である「相馬外天会」の協力による關流炮術の解説および鉄砲の展示などもあり、今月29日まで開催しております。
市といたしましては、歴史と伝統を誇る国の重要無形民俗文化財「相馬野馬追」のさらなる継承のため、引き続き、相馬野馬追振興委員会を中心に、市民総ぐるみで盛り上げてまいりたいと考えております。
空間放射線量測定について
市は、平成23年度から毎年度空間放射線量測定調査を行っており、本年度は、4月14日から5月2日まで実施いたしました。
測定結果といたしましては、土面166箇所の平均線量1時間あたり0.09マイクロシーベルト、舗装面160箇所の平均線量1時間あたり0.07マイクロシーベルトでありました。
震災直後の平成23年6月と比較すると、土面で87.32パーセント、舗装面で87.93パーセント低減しており、極めて低い数値であることから、市民の健康に影響を及ぼす可能性はありません。
なお、詳細な測定結果は、広報紙やホームページに掲載し市内の線量が低減していることを周知いたします。
外部・内部被ばく線量測定の結果表について
市は、昨年度にDーシャトルによる外部被ばく線量測定またはホールボディカウンターによる内部被ばく線量測定を行った2,105名に、平成23年度から令和6年度分の測定結果をまとめた「外部・内部被ばく線量測定の結果表」を送付いたしました。
同結果表は、福島第一原発事故の影響により、市民が、根拠のない思い込みや偏見によって差別を受けないために、市民には放射線による健康影響が全くないことを示すものであり、特に女性が安心して結婚・出産するためのお守りにしていただきたいと考えております。
相馬復興市民市場「浜の駅松川浦」の増築について
去る4月19日、相馬復興市民市場「浜の駅松川浦」は、増築リニューアルオープンいたしました。
主なリニューアルの内容は、地物の魚を調理しパック寿司や惣菜を提供する販売コーナーの設置や、購入したそれらの料理を気軽に食べられるイートインコーナーの設置、来客用トイレの増設等であります。
今後も、風評払拭だけではなく、観光と物産振興の拠点として、市内外から何度も訪れていただく「リピーター」を増やし、さらなる交流人口の拡大につなげられるよう、運営主体である相馬市民市場株式会社と協力してまいります。
生涯学習の取り組みについて
去る4月12日、スポーツアリーナそうま第1体育館において、「相馬市スポーツ少年団結団式」を開催し、16団体239名の団員が参加するとともに1年間の活動を誓い合いました。
続いて親善スポーツ大会として「よくばり綱引き大会」が行われ、団員は、保護者の声援を背に元気に綱を引き合い絆を深め合いました。
市といたしましては、生涯学習の一環であるスポーツ少年団の活動を通じて、子どもたちが健全に成長できる環境を整え、さらには地域住民の交流の促進やコミュニティの結束強化など、持続可能な地域社会の実現に向けて取り組んでまいります。
令和7年産水稲の作付け状況について
全水稲作付面積は、約1,942ヘクタールであり、そのうち主食用米の作付面積は、昨年より約332ヘクタール増の1,760ヘクタールであります。
また、飼料用米の作付面積は、昨年より約375ヘクタール減の約79ヘクタールであります。
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更新日:2025年06月12日