全国学力・学習状況調査の結果
文部科学省は、全国的に子どもたちの学力や学習意欲、生活習慣などを調査する「全国学力・学習状況調査」を平成19年度から実施しています。調査対象は小学校6年生、中学校3年生で、調査内容は次のとおりです。
教科に関する調査
出題される内容の観点は、以下のとおりです。
- 身に付けておかなければ後の学年等の学習内容に影響を及ぼす内容や、実生活において不可欠であり常に活用できるようになっていることが望ましい知識・技能など。
- 知識・技能を実生活のさまざまな場面に活用する力や、さまざまな課題解決のための構想を立て実践し評価・改善する力など。
質問紙調査
学習意欲、学習方法、学習環境、生活の諸側面などに関して調査するものです。
調査結果のとらえ方
全国学力・学習状況調査で測定できるのは学力の特定の一部分であり、学校における教育活動の一側面です。
令和6年度の調査結果(相馬市)
令和6年4月18日に実施された令和6年度全国学力・学習状況調査の市の結果を公表します。
実施教科は以下のとおりです。
小学校
- 国語
- 算数
中学校
- 国語
- 数学
教科に関する調査結果(小学校6年生)
以下、各教科の平均回答率を、相馬市、福島県(公立)、全国(公立)ごとに棒グラフで標記しています。
― | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 |
---|---|---|---|
相馬市 | 64.0 | 68.0 | 64.0 |
福島県 (公立) | 64.0 | 67.0 | 66.0 |
全国 (公立) | 65.6 | 67.2 | 67.7 |
― | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 |
---|---|---|---|
相馬市 | 60.0 | 62.0 | 54.0 |
福島県(公立) | 61.0 | 61.0 | 60.0 |
全国(公立) | 63.2 | 62.5 | 63.4 |
以下、平均正答率の推移(国語および算数)を折れ線グラフで、相馬市、福島県(公立)、全国(公立)ごとに表記しています。
調査結果概要
- 国語は、平均正答率64パーセント(県:66パーセント、全国:67.7パーセント)であり、全国平均を3.7パーセント下回っています。
- 算数は、平均正答率54パーセント(県:60パーセント、全国:63.4パーセント)であり、全国平均を9.4パーセント下回っています。
市の児童の強み
- 国語において、ほとんどの設問について無回答率が全国平均より下回っています。
- 国語において、主語と述語の関係などを問う「言葉の特徴や使い方に関する事項」の平均正答率については、全国、県と同等です。
- 国語の「書くこと」の中で、物語を読んで心に残った箇所とその理由を書く設問は、全国平均を上回っています。
市の児童の課題
- 国語の「書くこと」の中で、複数の情報を読み取り、目的や意図に応じて自分の考えを書き表す設問に課題があります。
- 算数において、全ての領域で全国・県の平均正答率を下回っています。特に、「数と計算」、「変化と関係」、「データの活用」の基礎基本の問題と、複数の情報やデータを読み取り設問の条件に対して自分の考えを表現する「思考・判断・表現」の問題に課題があります。
- 国語も算数も「選択式」と「記述式」の平均正答率が全国平均より下回っています。基礎・基本の定着をはかるとともに、正しい文を選択する力を高めていく必要があります。
教科に関する調査結果(中学校3年生)
以下、各教科の平均回答率を、相馬市、福島県(公立)、全国(公立)ごとに棒グラフで表記しています。
― | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 |
---|---|---|---|
相馬市 | 65.0 | 67.0 | 54.0 |
福島県 (公立) | 68.0 | 69.0 | 57.0 |
全国 (公立) | 69.0 | 69.8 | 58.1 |
― | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 |
---|---|---|---|
相馬市 | 45.0 | 43.0 | 42.0 |
福島県(公立) | 47.0 | 46.0 | 48.0 |
全国(公立) | 51.4 | 51.0 | 52.5 |
以下、平均正答率の推移(国語および数学)を折れ線グラフで表記しています。
調査結果概要
- 国語は、平均正答率54パーセント(県57パーセント、全国58.1パーセント)であり、全国平均を4.1パーセント下回っています。
- 数学は、平均正答率42パーセント(県48パーセント、全国52.5パーセント)であり、全国平均を10.5パーセント下回っています。
市の生徒の強み
- 国語は、「言語文化」について県・全国平均を上回っています。
- 数学は、「図形」の領域について、昨年度よりも平均正答率が上回っています。
市の生徒の課題
- 国語、数学とも多くの設問で全国平均を下回っています。
- 数学は、特に「数と式」、「データの活用」の設問において、平均正答率が低く、文字式の表し方や、複数のデータの傾向を読み取り判断の根拠を説明する問題に課題があります。
質問紙調査結果概要
市の児童・生徒の強み
生活に関すること
- 小・中学生とも「寝る時刻や起床時刻」の回答から、全国と同等であり、規則正しい生活を送っている児童生徒が多い傾向にあります。
- 小・中学生とも「将来の夢や目標を持っている」の割合が全国よりも高い傾向にあります。
- 中学生では「人の役に立つ人間になりたい」「学校が楽しい」「友達関係に満足」「地域や社会をよくするために何かしたい」と回答した割合が全国よりも高い傾向にあります。
学習に関すること
- 小学生では「算数が好き」、中学生では「国語が好き」の児童生徒の割合が全国より高い傾向にあります。
- 小学生では、国語、算数とも記述式の問題について、最後まで書こうと努力した児童の割合が全国よりも高い傾向にあります。
- 小・中学生とも「先生がわかるまで教えてくれる」と答えた児童生徒の割合が全国よりも高い傾向にあり、教師の親身な指導が伺えます。
- 小・中学生とも、ICT機器を活用することで、「楽しみながら学習を進めることができる」「自分の考えや意見をわかりやすく伝えることができる」と回答した割合が全国よりも高い傾向にあります。
- 中学生では、「自分と違う意見について考えることが楽しい」の生徒の割合が高い傾向にあります。
家庭学習に関すること
- 小学生では、「学校の授業時間以外に、1日当たりの勉強時間(塾や家庭教師も含む)」について、「平日・休日1時間以上2時間未満」、「平日・休日2時間以上3時間未満」の児童の割合が全国よりも高い傾向にあります。
- 中学生では、「学校の授業時間以外に、1日当たりの勉強時間(塾や家庭教師も含む)」について、「平日・休日1時間以上2時間未満」、「休日2時間以上3時間未満」の生徒の割合が全国よりも高い傾向にあります。
市の児童・生徒の課題
生活に関すること
- 「自分にはよいところがある」と答えた児童生徒の割合が全国よりも低い傾向にあります。
- 小学生では「人の役に立つ人間になりたい」「学校が楽しい」「友達関係に満足」「地域や社会をよくするために何かしたい」の児童の割合が全国よりも低い傾向にあります。
- 小・中学生とも「スマートフォン等の使い方について、家の人との約束を守っている」の割合が全国よりも低い傾向にあります。
学習に関すること
- 小学生では、「自分と違う意見について考えることが楽しい」の児童の割合が低い傾向にあります。
- 小・中学生とも「自分で学び方を考え工夫する」「自分の考えがうまく伝わるよう工夫して発表する」「課題解決に向けて、自分で考え自分から取り組む」と答えた児童生徒の割合が全国よりも低く、自分で考え、表現する力を高める必要があります。
- 中学生では、国語、数学とも記述式の問題について、最後まで書こうと努力した児童の割合が全国よりも低い傾向にあります。
家庭学習に関すること
- 小・中学生において「平日・休日ともテレビゲームを2時間以上している」の割合が全国よりも高く、「3時間以上している」は3割を超えています。
- 小・中学生において「スマートフォン等での動画視聴やSNS閲覧を2時間以上している」の割合が全国よりも高く、「3時間以上している」は小学校で2割、中学校で3割を超えています。
- テレビゲームや動画視聴・SNS閲覧の利用時間と平均正答率には、相関が見られます。
- 授業以外の1日当たりの勉強時間(塾や家庭教師も含む)について、「平日休日とも3時間以上」の児童生徒の割合が全国よりも低い傾向にあります。
- 小・中学生とも「家にどのくらいの本がありますか(26冊以上)」の割合が全国よりも低い傾向にあります。
詳細は以下のとおり
令和6年度全国学力・学習状況調査 質問紙回答(小学生・一部抜粋) (PDFファイル: 620.3KB)
令和6年度全国学力・学習状況調査 質問紙回答(中学生・一部抜粋) (PDFファイル: 620.6KB)
過去の結果
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学校教育課 学校教育係
〒976-8601
福島県相馬市中村字北町63-3 市役所庁舎1階
電話番号:0244-37-2185
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更新日:2025年04月17日