全国学力・学習状況調査の結果
文部科学省では、全国的に子どもたちの学力や学習意欲、生活習慣などを調査する「全国学力・学習状況調査」を平成19年度から実施しています。調査対象は小学校6年生、中学校3年生で、調査内容は次のとおりです。
教科に関する調査
出題される内容の観点は、以下のとおりです。
- 身に付けておかなければ後の学年等の学習内容に影響を及ぼす内容や、実生活において不可欠であり常に活用できるようになっていることが望ましい知識・技能など。
- 知識・技能を実生活のさまざまな場面に活用する力や、さまざまな課題解決のための構想を立て実践し評価・改善する力など。
質問紙調査
学習意欲、学習方法、学習環境、生活の諸側面などに関して調査するものです。
調査結果のとらえ方
全国学力・学習状況調査で測定できるのは学力の特定の一部分であり、学校における教育活動の一側面です。
令和7年度の調査結果(教科に関する調査)
令和7年4月17日に実施された令和7年度全国学力・学習状況調査の「教科に関する調査」の結果を公表します。
「質問紙調査」については、結果分析終了後に公表します。
実施教科は以下のとおりです。
小学校
- 国語
- 算数
- 理科
中学校
- 国語
- 数学
- 理科
教科に関する調査結果(小学校6年生)
以下、各教科の平均回答率を、相馬市、福島県(公立)、全国(公立)ごとに棒グラフで標記しています。
― | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 |
---|---|---|---|---|
相馬市 | 64.0 | 68.0 | 64.0 | 68.0 |
福島県(公立) | 64.0 | 67.0 | 66.0 | 65.0 |
全国(公立) | 65.6 | 67.2 | 67.7 | 66.8 |
― | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 |
---|---|---|---|---|
相馬市 | 60.0 | 62.0 | 54.0 | 59.0 |
福島県(公立) | 61.0 | 61.0 | 60.0 | 55.0 |
全国(公立) | 63.2 | 62.5 | 63.4 | 58.0 |
― | 平成27年度 | 平成30年度 | 令和4年度 | 令和7年度 |
---|---|---|---|---|
相馬市 | 59.3 | 61.0 | 63.0 | 57.0 |
福島県(公立) | 60.7 | 60.0 | 62.0 | 56.0 |
全国(公立) | 60.8 | 60.3 | 63.3 | 57.1 |
(注意)理科は3年に1度実施
以下、各教科の平均正答率の推移を折れ線グラフで、相馬市、福島県(公立)、全国(公立)ごとに表記しています。
調査結果概要
- 国語は、平均正答率68パーセント(県:65パーセント、全国:66.8パーセント)であり全国平均を1.2パーセント上回っています。
- 算数は、平均正答率59パーセント(県:55パーセント、全国:58パーセント)であり全国平均を1パーセント上回っています。
- 理科は、平均正答率57パーセント(県:56パーセント、全国:57.1パーセント)であり全国平均と同等でした。
本市児童の強み
【国語】
- 主語と述語の関係などを問う「言葉の特徴や使い方に関する事項」の平均正答率が全国平均を上回っています。
- 「書くこと」の平均正答率が全国平均を上回り、「話すこと・聞くこと」、「読むこと」ではそれぞれ全国平均と同等でした。
- 「知識・技能」、「思考・判断・表現」の平均正答率がそれぞれ全国平均を上回っています。
- 「短答式」、「記述式」の設問の平均正答率がそれぞれ全国を上回っています。
- 全ての設問で、無解答率が全国平均より低くなっています。(14問中14問)
【算数】
- 「図形」の領域の平均正答率が全国平均を上回り、「数と式」、「データの活用」の領域の平均正答率は全国と同等でした。
- 「知識・技能」の平均正答率が全国平均を上回り、「思考・判断・表現」は全国と同等でした。
- 「選択式」、「記述式」の設問の平均正答率がそれぞれ全国平均を上回っています。
- ほとんどの設問で、無回答率が全国平均より低くなっています。(16問中11問)
【理科】
- 「生命」を柱とする領域の平均正答率が全国平均を上回り、「地球」を柱とする領域では全国平均と同等でした。
- 「思考・判断・表現」の平均正答率が全国平均を上回っています。
- 「短答式」、「記述式」の設問の平均正答率がそれぞれ全国平均を上回っています。
- ほとんどの設問で、無回答率が全国平均より低くなっています。(17問中14問)
【用語】
- 「短答式」:比較的短い文章によって解答するもの(本文中からの抜き出し、数値、数式など)。
- 「記述式」:答えの求め方や考え方、解釈や評価などを文章で解答するもの。
本市児童の課題
- 国語において、「情報の扱い方に関する事項」や「我が国の言語文化に関する事項」で平均正答率が全国平均を下回っており、特に「複数の資料から情報を読み解き、論理的にまとめる問題」に課題があります。
- 算数において、「変化と関係」や「 データの活用」の領域で平均正答率が全国と県平均を下回っており、特に、「グラフから情報を読み取る問題」や「数量の関係を式や言葉で記述する問題」、「与えられた資料から必要な情報を判断し活用する問題」に課題があります。
- 理科において、「エネルギー」や「粒子」の領域で平均正答率が全国と県平均を下回っており、特に、「電気回路の知識に関する問題」、「実験結果から考察する問題」、「水の性質に関する思考力を問う問題」に課題があります。
教科に関する調査結果(中学校3年生)
以下、国語及び数学の平均回答率、理科のIRTスコアを、相馬市、福島県(公立)、全国(公立)ごとに棒グラフで表記しています。
【用語】
「IRTスコア」:テスト結果から一人ひとりの能力を詳しく測る仕組みです。問題の特徴や難しさを考慮して評価を行います。
― | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 |
---|---|---|---|---|
相馬市 | 65.0 | 67.0 | 54.0 | 53.0 |
福島県(公立) | 68.0 | 69.0 | 57.0 | 53.0 |
全国(公立) | 69.0 | 69.8 | 58.1 | 54.3 |
― | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 |
---|---|---|---|---|
相馬市 | 45.0 | 43.0 | 42.0 | 43.0 |
福島県(公立) | 47.0 | 46.0 | 48.0 | 45.0 |
全国(公立) | 51.4 | 51.0 | 52.5 | 48.3 |
以下、平均正答率の推移(国語および数学)を折れ線グラフで表記しています。
調査結果概要
- 国語は、平均正答率53パーセント(県:53パーセント、全国:54.3パーセント)であり全国平均を1.3パーセント下回っています。
- 数学は、平均正答率43パーセント(県:45パーセント、全国:48.3パーセント)であり全国平均を5.3パーセント下回っています。
- 理科は、平均IRTスコア492(県:496、全国:503)であり全国平均を11ポイント下回っています。
(注意)IRTスコアは500が基準です。
本市生徒の強み
【国語】
- 「話すこと・聞くこと」や「書くこと」では、平均正答率がそれぞれ全国平均と同程度であり、県平均を上回っています。
- 「思考・判断・表現」の平均正答率が全国や県平均と同程度です。
- 「短答式」の設問の平均正答率が全国平均と同程度です。
- 無回答率は全国平均と同程度です。
【数学】
- 確率の「不確定な事象の起こりやすい傾向を捉え、判断の理由を数学的な表現を用いて説明する問題」では、記述式で全国平均を上回っています。
本市生徒の課題
- 国語では、「言葉の特徴や使い方に関する事項」や「知識・技能」で漢字や語彙の意味について、平均正答率が全国平均を下回り、また、「自分の考えが伝わる文章になるように」や「表現の効果について」など根拠を明確にして考える問題に課題があります。
- 数学では、「数と式」、「図形」、「関数」、「データの活用」の全ての領域で全国平均を下回り、特に「図形」と「関数」は全国平均との差が大きいことから、これらの領域の基礎学力の定着が必須です。また、「グラフから情報を読み取る問題」や「事象を数学的に解釈し、問題解決の方法を数学的に説明する問題」、「ある事柄が成り立つことを構想に基づいて証明する問題」など複数の情報を読み取り活用することに課題があります。
- 複数の条件や情報がある応用問題の無回答率が、全国平均を上回っています。
- 国語と数学では、正当数が少ない下位の割合が高くなっています。国語、数学とも多くの設問で全国平均を下回っています。
過去の結果
令和6年度全国学力・学習状況調査 質問紙回答(小学生・一部抜粋) (PDFファイル: 620.3KB)
令和6年度全国学力・学習状況調査 質問紙回答(中学生・一部抜粋) (PDFファイル: 620.6KB)
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学校教育課 学校教育係
〒976-8601
福島県相馬市中村字北町63-3 市役所庁舎1階
電話番号:0244-37-2185
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更新日:2025年08月18日