相馬の歴史講座 「御仕法」

第3回 報徳訓

『報徳訓』は、二宮尊徳が考えた報徳の教えを、尊徳自身が分かりやすくまとめたものです。今回は、108文字からなる漢文と、読みやすく日本文の語順に直した読み下し文を掲載し、報徳訓の意味についてご紹介します。

報徳訓

報徳訓は、二宮尊徳が自分の考えである報徳思想について分かりやすくまとめたものです。人が生きていくあり方を具体的に示した報徳訓は、農民層にも広く浸透しました。

≪報徳訓≫

父母根元在天地令命 身體根元在父母生育
子孫相贖在夫婦丹精 父母富貴在祖先勤功
吾身富貴在父母積善 子孫富貴在自己勤労
身命長養在衣食住三 衣食住三在田畠山林
田畠山林在人民勤耕 今年衣食在昨年産業
来年衣食在今年艱難 年々歳々不可忘報徳

百八つの文字で表された報徳訓を読み下すと次のようになります。

≪報徳訓 読み下し≫

父母の根元は天地の令命に在り 身体の根元は父母の生育に在り
子孫の相続は夫婦の丹精に在り 父母の富貴は祖先の勤功に在り
吾身の富貴は父母の積善に在り 子孫の富貴は自己の勤労に在り
身命の長養は衣食住の三つに在り 衣食住の三つは田畑山林に在り
田畑山林は人民の勤耕に在り 今年の衣食は昨年の産業に在り
来年の衣食は今年の艱難に在り 年年歳歳報徳を忘るべからず

報徳訓の意味

報徳訓石碑(中央公民館前)

報徳訓石碑
(中央公民館前)

平成4年10月、国際ロータリー第二五三〇地区が、年次大会記念事業の一環として、中央公民館前にある報徳公園に報徳訓の石碑を建立しました。石碑の裏面に刻まれている報徳訓の解説文が大変分かりやすいので、その全文を以下に紹介します。

≪報徳訓とは≫

報徳訓は二宮尊徳先生の教訓である。先生は次のように考えた。「人は天地の恩徳と、親、先祖の恩徳によってこの世に生まれることが出来、いろいろなものの恩徳によって生かされている。その恩徳に報いることが報徳であり、人の道である」と。

我々が豊かな暮らしが出来るのは、先祖の努力のお陰であり、我々の子供、孫に豊かな暮らしをさせるには、我々が一生懸命働かなければならない。

長生きをするには、衣食住のバランスをよくしなければならないし、衣食住を良くするためには、それらをつくってくれる田畑、山林を良く手入れしなければならない。
今年の暮らしは昨年働いたもので、来年の暮らしは今年働いたもので、というように余裕をもって暮らすべきである。

このことは何時の時代になっても変わることがないので、すべてのものに感謝し、すべての徳に報いる、すなわち「報徳」のこころを忘れてはならない。

これが報徳訓の大意である。相馬市民憲章に「報徳の訓えに心をはげまし うまずたゆまず 豊な相馬をきずこう」とあるのは、報徳訓の実践を願ったものである。

一九九二年十月三日
国際ロータリー第二五三〇地区
年次大会記念事業として建立

― 解説文紹介ここまで ―

写真:報徳訓石碑(中央公民館前)

中央公民館前にある報徳公園の一角に、二宮尊徳の「回村之像」と並んで「報徳訓」の石碑が建っています。石碑の表面には報徳訓の読み下し文が、裏面には解説文が刻まれています。


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