議会あいさつ

平成28年第4回相馬市議会定例会開会

2016-09-05

◆台風十号への対応について

 東北地方の太平洋側から上陸するという異例の動きを見せた台風10号に備え、私は、去る8月29日に開いた災害対策復興会議で、万全の対応を取るよう関係機関及び市役所各部署に指示いたしました。特に、避難所開設の準備、災害弱者のための福祉避難所の開設準備を指示いたしました。
気象予報と雨量を注視しながら、宇多川及び小泉川の水位を防災カメラと現場の消防団から情報を収集し、市は、防災メールやツイッターで、随時、市民に情報を発信しました。
冠水による一部市道の通行止めや、強風による県工事の防潮堤建設現場の足場崩壊があったものの、人的被害及び生活に影響を及ぼす被害はありませんでした。
しかしながら、姉妹都市である北海道大樹町において町内全域で断水が発生したため、市は、防災備蓄倉庫より、飲料水2リットルペットボトル828本を職員が運転するトラックに積み出発させ、去る9月1日に、私、相馬市長の親書とともに大樹町の酒森町長にお届けし、お見舞いを申し上げたところです。
また、岩手県久慈市と宮古市でも大きな被害が発生したことから、去る9月1日、飲料水2リットルペットボトル324本をそれぞれ発送いたしました。
被災された皆様に心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧を祈念申し上げます。
市といたしましては、今後とも姉妹都市、災害時相互応援協定締結都市、応援職員を派遣していただいている自治体はもとより、東日本大震災でお世話になった市町村に大きな災害が発生した場合には、可能な範囲で速やかな支援をしてまいります。

◆東日本大震災から2000日目について

被災地全体を見ますと、未だ仮設住宅で暮らす方々や、原発事故の影響等で故郷を離れて暮らす方々が多くいらっしゃいます。あらためて、復興は未だ道半ばであるとの思いを強くいたします。
一方、本市の復興は、概ね計画通り進捗してきております。住宅再建が進み、復興施設もその多くが完成してきております。「高齢者、子供、青壮年層がそれぞれの人生のステージで、生活再建をどのように果たしていくか」を基本理念として、この間、市民の皆様には大変な御苦労と御努力、御理解をいただいて、今日までの復興が進んできたものと思っております。ここに、関係される皆様方に対して改めて感謝を申し上げます。
真の復興へ向けて、放射能との戦いはこれからも続きます。関係者の御努力と御尽力のうえに、今の私たちの日常生活があることを忘れずに、決して油断することなく「放射能は、正しく怖れ、賢く避ける」、このことを基本に、健康対策を継続しながら科学的データを積み上げてゆくことが必要です。そのうえで、市民の皆様の御理解をいただき農水産物の地産地消を進めることが、風評被害対策の大きな力になってゆくものと確信いたしております。
震災復興から地方創生へ、相馬の未来を考えれば考えるほど、新たな課題は次々と現れてまいります。市民の皆様と共に考え共に行動し、「力強い復興と安心して子育てができる新しい相馬市」「相馬市民であることに誇りを持てる相馬市の創造」、このことの実現に向け、引き続き全力で取り組んでまいりますので、議員各位にも一層の御精励をお願い申し上げます。

◆水産業共同利用施設の復旧工事と漁業の復興について

 平成24年度から復旧工事を進めて来た原釜荷捌き施設がこのほど完成し、これを以って、一連の水産業に関する復興関連施設は、相双漁協より御提言をいただいて建設検討中である直売センター及び販売施設を除いて、概ね完了いたしました。
来る9月18日に竣工式を執り行う予定ですが、これに先立ち、先月29日、指定管理者である相馬双葉漁業協同組合が同施設に移転し、業務を開始いたしております。

 また、先月29日には、福島県漁業協同組合連合会の組合長会議が開催され、本市漁業の主力魚種の一つで「常磐もの」として首都圏で高く評価されていたヒラメや、マアナゴ、ホシガレイなど、10魚種が試験操業の対象魚種に追加され、合計83魚種に拡大しました。
今回の一連の施設の完成と併せて、試験操業魚種の拡大が、本格的な操業再開に向けて漁業復興の弾みとなることを期待いたしております。

◆相馬産農水産物のPRについて

 去る7月23日、相馬双葉漁業協同組合の協力をいただき、相馬野馬追に合わせ、千客万来館駐車場に特設の直売所を設け、タコの串焼き、小女子、シラスの販売を行いました。
また、去る8月19日と20日の2日間、東京丸の内で開催した「ふくしま観光圏事業・ふくしまモモフェスタ」、並びに去る8月21日に千葉市で開催された「千葉氏サミット」において、相馬産農水産物の安全性と品質に御理解いただくため、多くの来場者に相馬産米などの無料配布を行いました。
今後も、姉妹都市や友好都市などでの物産展開催に合せて、相馬産農水産物のPR活動を行い、風評被害払拭に努めてまいります。
風評被害対策は、継続的に根気強く取り組んでいかなければならないことから、引き続き、議員各位や関係者の皆様の御協力を賜りたいと存じます。

◆農地の復旧について

 津波被災農地約1,100ヘクタールのうち、市が復旧する約783ヘクタールについては、去る7月11日をもって復旧工事が全て完了いたしましたので御報告いたします。

●除染について

はじめに、市内の生活領域の除染について申し上げます。
市が昨年度から実施してきた市内の公共施設の線量測定及び局所的な除染は、7月29日までに全て完了いたしました。

次に、玉野地区の除染について申し上げます。
市は、玉野地区の宅地で除染後に線量の上昇が確認された箇所の再除染、いわゆる「フォローアップ除染」について、昨年度から環境省と協議してまいりました。本年6月に9件の再除染が認められたことから、7月19日に再除染を発注し、8月末までに全ての再除染が完了しました。
また、農地の除染については、最終年度となる今年度、牧草地約14ヘクタール、田畑約6ヘクタールで行われており、8月末現在の進捗状況は約35パーセントとなっております。
平成23年度から今年度末までの農地除染の実施面積は、田畑が71ヘクタール、樹園地が44ヘクタール、牧草地が199ヘクタール、合計で314ヘクタールとなる見込みであります。

次に、除染廃棄物の移送について申し上げます。
市は、小中学校グラウンド及び私立幼稚園・保育園の園庭に埋設保管している除染廃棄物について、本年度、光陽地区仮置場へ移送することとしており、8月末までに、みどり幼稚園、原釜幼稚園、みなと保育園の全て、及び中村幼稚園の一部の搬出が完了いたしました。
また、山上小学校、玉野小・中学校、桜丘小学校、飯豊小学校についても着手しており、残る施設につきましても、順次発注してまいります。

◆外部被ばく測定について

 市は、幼児及び小中学生、妊婦については、ガラスバッチによる測定を実施するとともに、ガラスバッチ測定対象以外の高校生以上の市民は、個人積算線量計「D‐シャトル」を用いて測定してまいりました。今年度から、幼児及び小中学生、妊婦の方々についても、測定期間の短い「D‐シャトル」を用いて測定することとし、所要の経費を本定例会に提出する一般会計補正予算に計上いたしました。
「D‐シャトル」は、ガラスバッチと比べ測定期間が2週間と短く、1時間ごとの積算線量を測定することができ、さらには日常生活の行動を記録することにより、場所ごとの線量が確認できます。
現在、学校等を通じて申込みを受け付けているほか、広報紙やホームページでもお知らせしております。
なお、測定結果は個人へお知らせするとともに、取りまとめたものを周知してまいりますので、市民の皆様のお申し込みをお願いいたします。

◆仮設住宅入居者等被災者健康診断・健康相談について

 去る7月15日から18日までの四日間、医師、看護師等のべ107人の御協力をいただきながら、被災者の集団健康診断と健康相談を実施いたしました。
受診者は433人で、うち玉野地区での受診者が91人でした。
本年度も、被災による生活環境の変化に伴う運動不足や体力の低下による骨粗しょう症等が懸念される結果となっていることから、被災者を対象とした健康教室等を通し、疾病予防の知識の普及を図るとともに、結果に基づいた受診を呼びかけるなど、被災者等の健康管理に努めてまいります。

◆応急仮設住宅の撤去状況について

 市は、昨年度より、空き家となった応急仮設住宅団地について、取り壊しが可能な住宅から順次撤去を進めております。
このうち、昨年度末に撤去が完了した刈敷田第二応急仮設住宅に加えて、先月末までに刈敷田第一応急仮設住宅も全棟の撤去が完了いたしました。
この2つの応急仮設住宅団地の敷地は、誘致企業である株式会社ADEKA様より無償貸与していただいたものであり、この場をお借りしてADEKA様の温かい御支援と御厚情に深く感謝を申し上げます。

◆雨水排水対策事業について

 細田地区に整備を進めてきた、雨水幹線排水路及び雨水排水ポンプ場の工事は、8月末現在、進捗率は約99パーセントとなっております。現在はポンプ場の外構工事を行っており、来る9月28日には落成式を予定しております。
なお、このポンプ場の試験運転調整は既に終了しており、先月の台風による大雨の際にもポンプを稼働しており、細田地区の道路の冠水等の被害はありませんでした。
これをもって、岩子地区、松川地区、細田地区で進めてきた雨水排水対策事業については、
全て完了することになります。

◆企業立地関係について

去る8月2日、静岡市清水区に本社を置く株式会社アイ・テックが市役所で記者発表を行い、相馬市内への進出計画を公表いたしました。
同社の立地計画では、相馬港1号ふ頭内の敷地に延べ床面積約2万平方メートルの工場を新設する予定であります。同工場では、鉄鋼製品の一次及び二次加工や同製品の販売事業等を展開し、東北地区全域に向けた物流の拠点を目指す、とされております。
市といたしましては、同社の立地により、雇用機会の拡大や地域経済の活性化等が期待できることから、今後も関係機関と連携しながら支援してまいりたいと考えております。
誘致活動に御協力をいただきました議員各位に、この場をお借りして厚く感謝申し上げます。

 なお、中核工業団地西地区において株式会社IHIの第5加工棟が、同東地区では株式会社東北三之橋の相馬工場C棟が完成し、いずれも年内の操業開始を予定しておりますので、併せて御報告いたします。

●相馬福島道路の整備状況について

 去る8月4日、相馬西道路「円渕トンネル」の貫通式が執り行われました。今後、平成30年度の開通目標に向け、舗装工事や施設工事が鋭意進められるものと期待しております。
市といたしましては、相馬西道路の完成、そして復興支援道路「相馬福島道路」の一日も早い全線開通を引き続き強く、あらゆる関係団体そして政府に対して要望してまいります。

◆中村第二中学校の整備について

 老朽化に伴い地域の皆様その他多くの市民の皆様から改築の要望があげられていた中村第二中学校について、市教育委員会は、平成26年6月に保護者や同校関係者等で構成する検討委員会を設置し検討を重ね、改築する場合の施設等に関する御提言をいただくとともに、財源確保について国県と協議を進めてまいりました。
去る7月15日、文部科学省より改築事業に係る国庫負担金の交付が決定されたことから、同校の校舎改築事業に着手することとし、所要の経費を本定例会に提出する一般会計補正予算に計上いたしました。
校舎は、鉄筋コンクリート造り3階建て、延べ床面積3,983平方メートル、外観は「中心市街地公共建築物デザインコード」の趣旨を踏まえた和風のデザインとし、災害時には地区住民の避難所として利用できるよう考慮いたしております。
なお、新校舎の完成は、平成30年度を見込んでおります。

◆相双五城信用組合と締結した包括的連携協定について

 去る7月6日に締結したこの協定は、市と相双五城信用組合が、地方創生の実現に向け相互に協力を行い、将来にわたり「活力ある相馬市」を維持することを目的としたものであります。
今後、同組合には、地方創生のパートナーとして大きな役割を担っていただくとともに、市といたしましては、人口減少対策のための市内への定住促進等について、連携し取り組んでまいりたいと考えております。

◆ゴミステーションのマナー向上対策について

 行政区に加入していない住民の増加が原因の一つと考えられるゴミ出しマナーの低下がみられることから、市は、ゴミステーションの適正な管理と家庭から排出されるゴミの分別マナー等の向上を図るため、ゴミステーションに、ゴミを出す際の注意を喚起する看板を設置することとし、所要の経費を本定例会に提出する一般会計補正予算に計上いたしました。
今後は、各ゴミステーション管理者に現状を確認の上、看板の設置を進めてまいります。

◆相馬市食育推進計画策定について

 去る8月1日、食育基本法に基づく「相馬市食育推進計画」を策定いたしました。
平成28年度から平成32年度までの5年間を計画期間とし、「食」に関する取り組みを体系化し、子供の成長や健康な生活を維持するための栄養バランスなど食に関する正しい知識の普及、望ましい食習慣の確立、さらに地産地消の推進、このことに取り組むことにより、市民が食を通して生涯健やかに過ごせることを本計画の目標としております。
今後、各家庭、教育関係者、農林水産業者など、様々な領域の関係者と連携して、計画を推進してまいります。

◆児童のむし歯対策について

 本市の児童・生徒のむし歯有病者率は、全国平均に比べ依然として高い状況が続いております。
このようなことから、他県で高い効果が認められ、児童が簡単に実施できるフッ化物水溶液による“ぶくぶく うがい”、いわゆるフッ化物洗口を、県補助金を活用して市内全ての小学校で実施することいたしました。現在、市内歯科医師会、医師会、薬剤師会の協力を得ながら準備を進めており、所要の経費を本定例会に提出する一般会計補正予算に計上いたしました。
今後、フッ化物洗口の効果や実施方法について、学校や保護者へ丁寧に説明しながら、小学校でのむし歯対策を積極的に推進することで、家庭でのむし歯予防にもつながることを期待しております。

◆寺子屋学習会について
去る7月28日、「相馬寺子屋学習会」で学ぶ中学生など市内の中学生18名が参加して「東京大学見学学習」を実施しました。
東京大学の学生ボランティアにキャンパス内を案内いただいたり、大学院農学生命科学研究科の今川和彦教授から特別講義をいただくなど、参加した生徒たちにとって大学を身近に感じるとともに、進学や学習への意欲を高める良い機会になったものと考えております。

◆夏休み期間の児童生徒の姉妹都市交流事業について

 大樹・豊頃両町とのこども親善使節団事業は、本市に15名の使節団を迎え、ホストファミリーとの交流を通し友好を深めました。また、流山市とのスポーツ交流については、本市の少年剣道45名と少年野球50名が流山市を訪問し、また流山市の少年サッカー170名を本市に迎えました。それぞれ親善試合やレクリエーションを行い、親善と友好の輪を広げることができたものと思っております。

◆市役所新庁舎建設工事について

 現在、今月末の工期に向け建設工事は最終段階を迎えております。外観は、既に御覧いただけるとおり、旧相馬中村藩の城下町としての歴史を感じられるよう和風様式としており、中村第一小学校や市民会館、あるいは中村城跡の大手門やお堀と一体となって公共施設ゾーンを形成し、相馬市の新しい顔になるものと思っております。
また新庁舎は、災害時に備えた防災拠点としての機能を有し、日常においては「市民が集う、相馬の歴史風土と調和した新庁舎」、このことを目指してまいりたいと考えております。
なお、来る10月5日には、市民の皆様と一緒に完成を祝う落成式、完成した新庁舎を御覧いただく完成内覧会、そして復興に御支援をいただいた方々も御招待しての祝賀会を、それぞれ執り行うこととし、現在準備を進めております。多くの市民の皆様の御来場、御参加をお待ちいたしております。
なお、新庁舎での業務開始は、10月11日の予定です。


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