議会あいさつ

平成28年第2回相馬市議会定例会開会

2015-2-29

◇新年度を迎えるにあたっての所信について

間もなく、東日本大震災から5年の節目を迎えます。振り返れば、災害対応の基本として「次の死者を出さない」ことを念頭に、震災急性期から今日まで、被災された方々の生活再建を最優先課題に取り組んでまいりました。この間、国内はもとより、世界中から多くのご支援をいただきながら、文字通り市民一丸となって復興に邁進してきました。ここに、改めてご支援をいただいた皆様にお礼を申し上げます。
復興事業はこれまで概ね計画どおり進捗しており、昨年度末の災害市営住宅団地の完成を機に、恒久住宅への移住がだいぶ進んでまいりましたが、農業、観光業は、着実な復興に向け、今後も個別の課題に対応していく必要があると考えております。水産業は、原釜地区の共同集配施設や磯部地区の水産加工施設が完成し、また建設中の原釜地区荷捌き施設が完成すれば、本格操業の再開に向けまた一歩前進することになります。放射能対策や風評被害対策などは息の長い取り組みとなることを覚悟し、未来を見据え今なすべきことの努力を続けてまいります。子どもたちは、周囲の方の支えをいただきながら、震災での様々な経験を生き抜く力に変え、また各学校の先生方のご努力もあり、それぞれ学習や各種活動に励んでおります。
さて、永年の悲願であった常磐自動車道が全線開通し、また平成28年度中には阿武隈東道路が開通するなど、人や物の流れも一層変わりつつあります。これまで整備した復興施設を積極的に活かして交流人口の拡大を目指すとともに、先達が築き上げてきた相馬港や中核工業団地などの社会資本が持つストック効果を発揮させ、産業振興を図ってまいります。
本年9月末には、市役所新庁舎が完成する予定です。相馬中村藩の歴史を感じさせる和風のまち並みを活かし、市職員や議員各位、そして市民も、気持ちを新たにして震災復興、まちづくり、地域経営に取り組んでゆく好機にしてゆかなければなりません。
平成28年度からは「復興・創生期間」に移り、国は我々被災地に自立と将来設計を求めています。もとより、我々は歴史に培われてきた共助の精神と困難を自らの力で乗り越えてきた地域力をもって、市民一人ひとりが復興に関わってきました。これから「地方創生」という新しい地域づくりに向かう我々にとって、市民協働という大きな基盤となっていることに自覚と誇りをもって、それぞれのお立場でのご精励を心からお願い申し上げます。

●平成28年度当初予算について 
これまで5年間の「復興集中期間」に整備してきた各種施設は、復興に邁進する中で育んできた地域力を十分に活用していくことが、地方創生の推進に不可欠となります。したがって、復興と地方創生は一体不可分であるという立場に立ち、当初予算は、地方創生の推進を重点施策として予算化いたしました。官民一体となって人口減少対策と地域振興に取り組み、安定した発展を続けるための諸施策を実施することを念頭に、目的意識を明確にし、創意工夫しながら、費用対効果に基づくコスト意識を徹底するとともに、関係組織が一体となって取り組むことなどを基本原則として、予算編成にあたりました。
歳入については、市民税や固定資産税の伸びは見込めるものの、地方交付税は、制度上、市税増額分の75パーセント分が減額となり、また光陽地区造成事業における石炭灰埋立処分量が減少する見込により一般会計繰入金が減額するなど、歳入総額の確保に苦慮したところです。
一方、歳出については、事務事業の廃止や見直し、コスト削減等を徹底したものの、相馬方部衛生組合の旧焼却場解体費用、新庁舎の情報ネットワーク構築や備品購入費などの一時的に要する多額の経費、及び市民の安全安心確保に関する新たな事業費を計上せざるを得ない状況です。
このため、不足する財源を財政調整基金から約13億7200万円繰り入れて編成した結果、平成28年度相馬市一般会計当初予算案の総額は、前年度より24億6400万円減額の240億円となりました。
市といたしましては、ISO9001で培った行政経営を徹底し、各施策や事務事業の目的に沿った成果が達成されるようしっかり取り組むとともに、かつて経験した財政非常事態における行財政改革の精神を忘れることなく、健全な財政運営に努めてまいります。

●防犯対策について
東日本大震災の復旧・復興事業に従事する作業員が居住する大規模な宿泊施設が市内にも建設され、市外から多くの作業員が入ってきていますが、昨年末、福島県内の除染事業に来ていた作業員が殺人事件の容疑者として逮捕されるという事件が発生しました。また、過日、市内の女子高生が下校途中に「ワゴン車に連れこまれそうになった」との報道などもあり、市民の間に不安が広がっております。
また、「市長への手紙」には、震災前のように、女性や子どもから高齢者まで、安全に安心して暮らせるよう、治安の維持・向上に取り組むべきとの意見が寄せられております。
これらのことを踏まえ、次の三点の防犯対策に取り組んでまいります。
一点目は、見廻り体制等の強化です。
去る2月12日、相馬警察署等の協力を得ながら、各地区防犯協会を中心として「相馬市地域見廻り協議会」を設立いたしました。この協議会で編成する各地区の「見廻り隊」が、児童・生徒が下校する時間帯を中心に自家用車でパトロールするとともに、不審者や不審車両を発見した場合には、速やかに警察署へ通報し、犯罪の防止に努めるものであります。
明日3月1日から、「見廻り隊」によるパトロールを開始し、今後は各地区見廻り隊のボランティア登録者を増やし、市民の力を結集し児童・生徒の安全を確保してまいりたいと考えております。
二点目は、防犯カメラの設置推進です。
各行政区において防犯カメラの設置を希望する場合、市が、設置経費の一部を補助することといたします。維持管理は、各行政区で負担していただくこととなりますが、防犯対策は地域の力が重要でありますので、ご理解を賜りたいと思います。
三点目は、子どもたちへの防犯対策です。
現在、子どもたちの防犯対策として、小学校区ごとに一般家庭や商店、企業等のご協力により、「子ども110番の家」を設置しております。これは子どもが不審者に遭遇し助けを求めて来たたときに保護するとともに、警察や学校などへ連絡していただくものですが、現在、各小学校で設置個所の増設に向け検討を進めております。
さらに、PTAや地域の方々が通学路等を巡回し、子どもたちの安全を見守る「子ども見守り隊」についても、すべての学校で取り組みを行うよう働きかけるとともに、車両に貼るステッカーを市から配付いたします。
また、市は、平成28年度当初に、市内小・中学校のすべての児童生徒に防犯ブザーを配付する計画です。
以上、市民の防犯対策に関する所要の経費を、本議会に提出する一般会計予算に計上しております。市民と一致団結しながら、地域の力で犯罪のないまちづくりを推進してまいります。

◇復興関係について

●恒久住宅への移行プログラムについて
市は、本年1月、未だ応急仮設住宅に入居している世帯に対し、今後の再建方法と再建時期について再度、意向を確認いたしました。
その結果を踏まえ、去る2月22日、恒久住宅への移行プログラム策定検討委員会を開催し、次の提言をいただいたところであります。
すなわち、住宅建築の遅れから、市が定めた本年3月末の移行目途までに再建移転が困難な世帯があること、福島県が応急仮設住宅の供用期間を平成29年3月まで1年間延長したことなどから、市は、福島県が決定した移行期間内で早期再建に向けた支援等を継続すること。また、相馬市管理分の応急仮設住宅の約9割が空き家となっている状況に鑑み、防犯、管理及び早期撤去の観点から入居者の意見を聴取のうえ移転を進めること、であります。
以上の提言をもとに、市といたしましては、今年度末までに方針を決定し対応してまいりたいと考えております。
なお、応急仮設住宅の入居戸数は、2月26日現在、相馬市管理分1000戸のうち91戸、入居率9.1パーセントとなっております。引き続き、被災者の生活再建と仮設住宅からの移行がスムーズに行われるよう努めてまいります。

●原釜・尾浜地区の土地利用について
災害危険区域に指定した原釜・尾浜地区の新たな土地利用については、地元の若い方々をはじめとする市民団体等で構成した「原釜・尾浜地区の土地利用を考えるワークグループ」において、これまで6回にわたり議論を重ね検討してまいりました。先般、このワークグループから「子どもたちが遊び、人が集い、交流できる『憩いの場』として活用すべき」との整備方針の提案をいただきました。
市といたしましては、この提案を参考に、今後、施設の詳細等について検討を進めてまいります。

◇放射能対策について

●除染廃棄物の移送について
昨年12月7日から本年2月6日にかけて、国は、光陽地区の仮置場に保管している除染廃棄物の試験輸送を実施し、予定していた1592袋すべてを中間貯蔵施設予定地内へ搬出しました。
この間、国は、市内の輸送ルートである、国道113号及び伊達市の除染廃棄物の輸送ルートとなる国道115号の沿道にモニタリングポストを設置し空間線量の変化を測定していましたが、輸送中の空間線量に変化は見られなかったとの報告を受けております。
今後の本格輸送について、国は、施設等の整備状況に応じて、道路交通対策を実施した上で、輸送量を段階的に増加させていくとのことであります
また、小中学校グラウンド及び私立幼稚園・保育園の園庭に埋設保管している除染廃棄物については、市が、平成28年度に光陽地区仮置場へ移送することとし、所要の経費を新年度当初予算に計上いたしました。
移送にあたっては、引き続き国と密に連携し、万全を期してまいりたいと考えております。

●玉野地区の除染について
市は、環境省と協議を行い住宅周辺の線量低下に向けた追加的な除染を11月から実施しており、2月26日までに、対象となる42件のうち7件が完了しました。今後は、積雪の状況を確認しながら、残る作業を進めてまいります。
また、畑と牧草地の除染については、今年度約40ヘクタールが完了しました。
平成28年度中には、残り約18ヘクタールの除染を行い、計画面積のすべてが終了できるよう、鋭意取り組んでまいります。
なお、平成23年12月に策定した相馬市除染実施計画においては、除染計画期間を本年3月までの5年間としておりましたが、以上のことから、期間を1年延長し、平成29年3月までといたしました。

●外部被ばく検査について 
市は、継続して実施している乳幼児、妊婦、小・中学生を対象とする個人線量計、いわゆるガラスバッジによる外部被ばく検査を昨年9月1日から11月末までの3ヶ月間、1949名に対して実施しました。
その測定結果を解析したところ、市が定めた「平成28年3月までに市民の年間追加被ばく線量を1.0ミリシーベルト以下にする」との目標値を超えた乳幼児、妊婦、小・中学生は1人もいませんでした。
高校生以上の市民については、測定期間が二週間の検査を希望者に行っていますが、2月26日現在、182名のデータ解析が終了し、年間追加被ばく線量1.0ミリシーベルトを超えると推定される方はいませんでした。
また、昨年、年間追加被ばく線量が1.0ミリシーベルトを超えると推定された2名の再測定も実施いたしましたが、今年度は、1.0ミリシーベルトを超えていないことを確認いたしました。
子どもたちの将来にわたる健康管理と、先々、結婚などの際に要らぬ誤解を招かないためにも測定を継続するとともに、結果を広報紙や市ホームページで公表してまいります。

●内部被ばく検査について
昨年9月1日から12月12日までの約3ヵ月間にわたり学校集団検診方式で実施した市内小・中学生の内部被ばく検査については、小学生が全体の約91.5パーセントにあたる1783名の検査を行いましたが、セシウム等による内部被ばくが確認された児童はいませんでした。
また、中学生は、全体の約75.4パーセントにあたる809名の受検者のうち、同様に内部被ばくが確認された生徒はいませんでした。
今後とも市内の子どもたちから、内部被ばくを出さないよう徹底して対応してまいります。
また、小・中学生以外の内部被ばく検査については、対象者の6.8パーセントにあたる2105人が受診しました。
その結果、微量のセシウムが検出された方が15名おりますが、その預託実効線量は、全員が0.1ミリシーベルト前後であり、1ミリシーベルトを大きく下回っています。
チェルノブイリでは10年後に内部被ばくが増加したとの過去の調査結果を踏まえ、また決して気を抜かないためにも、今後とも継続実施してまいります。

●災害廃棄物国代行仮設焼却施設の解体について
昨年8月に着手された解体工事は、去る12月17日に焼却炉本体、1月末に被覆テントの解体が終了しております。現在は、基礎等の撤去を行っており、年度内には工事が完了する見込みとなっております。
これまで、セシウムが飛散しないよう細心の注意を払うことを国に要請してきましたが、施設解体後の平成28年度も、周辺住民による線量測定を継続してまいります。

◇農林水産業について

●農地の復旧について
津波被災農地約1100ヘクタールのうち、市が復旧する約783ヘクタールについては、資材不足のため本年7月までに工期を延長した古磯部地区の水田約1.5ヘクタールを除き、今年度末までに復旧が完了する見込みとなっております。
また、東京農業大学の支援による津波被災水田への転炉スラグ散布による土壌改良は、平成27年産米でも食味が高く、収量も良好であったことから、平成28年産米の作付けでは、新たに約61ヘクタールを追加し、合せて約472ヘクタールに拡大する計画であります。
なお、去る2月27日、千客万来館において東京農業大学による「相馬復興支援プロジェクト成果報告会」が開催されたところであります。

●相馬市産米の放射性物質全袋検査の結果について
平成27年産の相馬市産米、142250袋を検査した結果、食品衛生法で定められた基準値である100ベクレルを超えた米は、一袋もありませんでした。この検査については、平成28年度も継続実施してまいります。

●水産業共同利用施設の整備について
磯部地区に建設していた水産加工施設は、去る2月18日に竣工式を執り行い、相馬双葉漁業協同組合に引き渡し、供用を開始いたしました。3月から試験操業による漁が始まるコウナゴを使って、新たに設立された相馬市磯部地区水産物流通加工業協同組合が加工品を製造するとともに、併設する直売所で販売していく予定です。
市といたしましては、両組合と連携の上、有効利用を支援し、あわせて磯部地区の復興を支援してまいります。

◇社会資本の整備について

●避難道路等の防災・震災対策道路整備事業について
復興計画に位置付けた避難道路23路線のうち、これまで21路線に着手し、本年度中に残りの2路線を発注する予定であり、平成28年度中の全路線完成に向け工事を進めてまいります。
また、市道大洲松川線道路災害復旧事業については、一部海岸堤防と一体構造であるため、県代行工事として事業が進んでおり、完成時期は平成29年度を予定しているとのことであります。

●相馬福島道路の整備状況について
去る2月2日、玉野トンネルの貫通式が執り行われました。本トンネルの貫通により、延長約10.7キロメートルの阿武隈東道路のトンネル4本全てが貫通し、今後は、舗装工事や施設工事が進められ、平成28年度内の開通に向け大きく弾みがつくものと期待しているところであります。
市といたしましては、復興支援道路「相馬福島道路」の一日も早い全線開通を引き続き強く要望してまいります。

◇被災者支援について

●国民健康保険医療費の一部負担金と介護保険サービス利用負担額の免除継続について
市は、被災者の円滑な生活再建を支援するため、東日本大震災で生計維持者が死亡する、あるいは、住宅が半壊以上の損害を受けた世帯等の国民健康保険医療費の一部負担金と、介護保険サービス利用負担額を免除する措置を、平成28年度も継続することといたしました。

●「ワンストップサービス困りごと相談所」について
震災発生以来開設してきた同相談所は、2月26日現在、延べ3186件の相談が寄せられております。市といたしましては、被災者支援の観点から、平成28年度もこの相談所を継続してまいります。
併せて、多重債務や消費生活に関する市民からの相談に応じる窓口も引き続き開設し、市民生活の安定と消費者行政の推進に努めてまいります。

◇地方創生への取り組み状況について

市は、昨年9月に策定した「相馬市地方創生総合戦略Ver.1.0」に基づき、準備の整った事業から鋭意着手しているところですが、出産・子育て支援施策の充実を図るため、去る1月19日、戦略会議を開催し、「Ver.1.1」へと改定いたしました。
市は、この戦略改定に基づき、次の二つの事業を追加して行うことといたしました。
一点目は、新生児子育て支援策として、次世代を担う子どもを産み、育てる世帯の育児に要する経済的負担の軽減を図るため、平成27年4月1日以降に出生した子どもを持ち、かつ申請時において住民基本台帳に一年以上記録されている母親を対象に、第一子5万円、第二子8万円、第三子以降10万円を支給いたします。
二点目は、不妊治療への支援策として、出産の希望を持つ夫婦の不妊治療及び不育治療に係る経済的負担の軽減を図るため、当該費用の一部を助成いたします。
なお、結婚につながる出会いの場を創出するため、去る1月31日及び昨日の2回、仙台市において婚活イベントを開催しており、これまでに17組のカップルが成立しました。この婚活イベントにつきましては、3月12日にも本市を会場に開催を予定しており、平成28年度も継続して実施してまいります。

●地域世代間交流コミュニティ施設について
黒木地区に整備を進めている「(仮称)西部子ども公民館」については、用地買収及び所有権移転登記が完了し、現在、地質調査及び現地測量並びに基本設計に着手しております。平成29年度当初の開所に向けて、建築主体工事費等所要の経費を、本定例会に提出する一般会計当初予算に計上いたしました。

●小規模保育所の認可について
昨年12月、株式会社スクルドアンドカンパニーより塚ノ町地区での小規模保育所の開設申請があり、市は内容審査のうえ、子ども・子育て会議の意見を踏まえ、去る2月4日付けで認可いたしました。
今後は、3歳児以降の連携施設の確保について、既存事業者の意見も聞きながら、適切な運用を指導してまいります。

●高齢者向け介護職員養成講座について
介護保険法の改正に伴い、平成29年度から要支援1、2の方向けの介護サービスが市町村事業に移行されるため、介護職員の人材確保が課題となっております。このため、市は、介護サービスの担い手となる地域の人材を育成するとともに、元気な高齢者の生きがいづくりを目指すため、今年度、市内に居住する60歳以上の方を対象に「介護職員初任者研修」、及び「実践介護講座」を実施してまいりました。
平成28年度においても、各コースそれぞれ2回、15名の計60名が無料で受講できるよう、所要の経費を本定例会に提出する一般会計当初予算に計上いたしております。

◇子どもたちの教育について

●小中学生のキャリア教育について
市は、平成28年度から、小学校5年生から中学校3年生までを対象に、将来の社会的・職業的自立の基盤となる資質や能力を育て、学習意欲を向上させることを目的として、市内の企業や事業所などでの見学・体験学習を行う「キャリア教育」を充実させてまいります。
子どもたち一人ひとりが生まれ育った郷土への愛着と誇りをもち、学ぶことや働くことの意義を理解し、地域を支え、心豊かに力強く生き抜く人づくりを進めていきたいと考えております。

●学力向上への取り組みについて
去る2月27日、相馬市民会館において「相馬市学力調査成績優秀者表彰式」を行いました。昨年12月に実施した相馬市学力調査の結果を基に、中学生の各学年総合10位までを市長賞として表彰しました。
今後もこの成績優秀者表彰をとおして、児童生徒の学習意欲を向上させ、将来の目標を実現するために必要な学力を着実に身に付けるよう取り組んでまいります。

●スクールソーシャルワーカーの配置について
震災後の子どもたちの心の安定については、引き続き、相馬フォロアーチームによる心のケアを行ってまいります。しかしながら、子どもたちを取り巻く環境は、いじめ、不登校、暴力行為、児童虐待など、全国的に見ても憂慮すべき状況にあり、教育上の大きな課題となっております。
こうした児童生徒の問題行動等の状況や背景には、児童生徒の心の問題とともに、家庭、友人関係、地域、学校等の児童生徒が置かれている環境の問題が複雑に絡み合っているものと考えられます。これらの課題解決のため、家庭や学校、さらには関係機関等との連携を取り持つコーディネーター的な存在が、今、教育現場で求められています。
このため、市は、平成28年度から社会福祉等の専門的な知識や技術を有するスクールソーシャルワーカーを配置するとともに、退職校長等を活用した「教育支援相談チーム」を編成し、関係機関との連携を強めることとし、所要の経費を本定例会に提出する一般会計当初予算に計上いたしました。
子どもたちの心のケアをさらに充実させ、心の不安定等に起因する諸問題を学校はもとより、家庭や地域全体で解決する取り組みを充実させてまいります。

●音楽を通して生きる力を育む事業について
去る2月13、14日の2日間、「エル・システマジャパン子ども音楽祭2016 in 相馬」が、相馬市民会館で開催されました。今年で2回目を迎えたこの音楽祭には、市内の小・中学生で編成するオーケストラとコーラス、さらに相馬高等学校、相馬東高等学校の吹奏楽部の生徒が出演し、見事な演奏を披露いたしました。
また、音楽祭に参加したオーケストラの子どもたちの代表37名が、ベルリン日独センターの招待を受け3月8日からドイツを訪問し、ベルリンやライプチヒなどでチャリティーコンサートなどに参加する予定です。
本事業をとおして子どもたちが心豊かに力強く成長してゆけるよう、今後ともエル・システマジャパンと連携して取り組んでまいります。

◇文化財の保存について

●中村城跡について
平成26年12月に「史跡中村城跡保存管理計画見直し検討委員会」を設置し、これまで委員会を6回開催し、福島県教育庁との協議を行いながら、新たな保存管理計画の策定作業を進めてまいりました。
市は、今年度中に新たな計画を策定し、平成28年度以降、この計画に基づき保存や整備を進めてまいります。

●田代駒焼登窯について
県指定重要有形民俗文化財である田代駒焼登窯について、市は、先般、所有者である田代家から寄附の申し出を受け、その保存や活用について検討してまいりました。市といたしましては、本文化財を適切に保存し後世に継承していく必要があることから、敷地部分の土地を購入した上で、所要の整備を行いながらその活用を図っていくことといたしました。
なお、平成28年度は、老朽化した上屋の解体と改築を行い、平成29年度には、登窯の修復と外構の整備を行ってまいりたいと考えております。

◇公共施設の整備状況について

●市役所新庁舎建設工事について
2月26日現在、建物本体鉄骨組立工事を行っており、進捗率は約48パーセントとなっております。今後、屋根・外壁工事に取り掛る予定であり、本年9月末までの完成に向け、鋭意工事を進めてまいります。

●中村第一中学校屋内運動場の大規模改修工事について
昨年9月から進めてまいりました同工事につきましては、予定していた老朽化対策工事、アスベスト除去工事、太陽光発電設備設置工事の全てが完了いたしました。 なお、本年度の同校卒業式は、この改修した屋内運動場で挙行することとしております。

◇長期総合計画の策定について

平成18年度に策定した第四次相馬市長期総合計画「相馬市マスタープラン2007」は、平成28年度に計画期間の最終年度を迎えます。
この間、東日本大震災により市を取り巻く状況は一変したため、平成23年8月に「相馬市復興計画」を策定し、被災者の生活再建を最優先課題として復興事業に取り組んでまいりました。
また一方で、少子高齢化による人口減少時代を迎え、「相馬市が相馬市としてあり続けるために」、昨年、「産業・雇用」「子育て・教育」など5つの分野を大きな柱とする「相馬市地方創生総合戦略」を策定したところです。
これらを踏まえ、平成29年度以降のまちづくりを総合的・計画的に進めるための基本的指針として、第五次となる相馬市新長期総合計画「相馬市マスタープラン2017」を策定することといたします。
計画策定に当たっては、復興計画と地方創生総合戦略を包含・統合・発展させ、将来の財政見通しを踏まえつつ、市民自ら考え行動していけるよう市民参画を図りながら、平成28年度中の策定を目指し取り組んでまいりたいと考えております。

なお、長期総合計画策定における基礎数値となる人口に関しては、昨年10月に実施された国勢調査の人口速報集計結果が県から公表されました。これによると、本市の人口は、38575人、世帯数は、14891世帯であり、5年前の平成22年調査と比較すると、人口では758人、2.0パーセントの増加、世帯数では、1664世帯、12.6パーセントの増加となっております。
この結果は、少子化高齢化に伴う自然減があるものの、震災により他市町村から避難している住民や、復旧復興に従事する作業員が本市に居住していることが要因と考えております。
なお、今後は、男女別、年齢別の人口に加え、労働力の状況や産業・職業ごとの就業者数など詳細な集計結果について順次公表されることとなっております。

◇その他の市政について

●行政区の再編について
市は、新たに造成した災害市営住宅団地において、従前の行政区とは別に特別区制度を設け、被災者の方々が新しい生活に慣れ、安心した生活を過ごせるよう、コミュニティの形成に努めてまいりました。
一方、災害危険区域が設定された行政区においては戸数が激減しているほか、被災地以外でも、震災前から世帯数が増加している行政区もあるなど、コミュニティの維持・形成と行政区長の過度の負担が大きな課題となっております。
このため、市は、平成28年度から行政区の見直しに着手することといたしました。具体的には、行政区再編検討委員会を設置し、災害市営住宅団地組長や行政区長、地区住民の皆さんと十分に議論した上で、平成29年度当初から新しい行政区をスタートさせたいと考えております。

●コンビニエンスストアでの市税等の納付取扱いについて
市は、納税者の利便性向上や収納率の向上を図るため、市税や市営住宅使用料などが全国のコンビニエンスストアで納付できるよう、現在準備を進めております。今年4月から、コンビニエンスストアで納付できる新しい納付書を順次、納税者に送付する予定であります。

●相馬市東日本大震災追悼式について
来る3月11日、震災で犠牲となられた方々を追悼し、復興を誓うため「相馬市東日本大震災追悼式」を市民会館で執り行います。当日は、どなたでも参列できますので、多くの方に御参列いただきますよう謹んでご案内申し上げます。
また、地震発生時刻の14時46分に、追悼のサイレンを吹鳴いたしますので、黙とうをお願いいたします。

●「こども放射線防御・震災復興 国際シンポジウム」について
震災発災以来、本市はもとより相馬地方の各市町村は、被災者の生活再建及び原発事故に起因する放射線による健康への影響を防ぐため、様々な取り組みを行ってまいりました。
震災から5年を迎え、当地方における健康及び生活環境に対する調査やこれに基づく対策の効果等を検証し、その知見を広く世界に発信するため、来る5月7日、8日の2日間、相馬市民会館を会場に、相馬地方市町村会が主催して開催いたします。
本シンポジウムが風評被害の払拭、放射線に対する正しい理解の向上、さらには相馬市を世界にアピールするための好機と捉え、会場となる本市としても、シンポジウムの成功に向けて積極的に協力してまいります。

●訴訟について
桜丘小学校において、平成25年10月25日、児童が階段から転落し頭部に重傷を負った事故に関して、本年2月1日付けで、福島地方裁判所に損害賠償等請求が提訴されました。
現在、この訴状の内容を確認し、第1回口頭弁論に向けて、顧問弁護士とその対応を協議しているところであります。市といたしましては、状況に鑑み、法的な解釈を踏まえ適切に対応してまいりたいと考えております。


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