議会あいさつ

平成24年第2回相馬市議会3月定例会

2012-03-05

◆平成24年度相馬市一般会計予算案の概要

平成24年度は、震災の影響により市税が減収し、かつ、社会保障関係費や借入金の償還が高い水準で推移しております。
しかしながら、震災の被害から早期に復旧・復興し、新たな相馬市を創ってゆくためにも、あらゆる努力を傾注して健全な財政運営を行ってゆかなければなりません。
このような状況のもと、平成24年度当初予算を、地方財政の基本原則である収支均衡を基本に、既存の財源のほかに新たな支援制度である東日本大震災復興交付金、震災復興特別交付税及び各種基金を活用し、震災からの復旧・復興の歩みを加速させてまいります。
予算策定にあたっては、安心・安全な市民生活のための施策を最優先とし、次の八点を基本原則として編成いたしました。
一点目、今後の相馬市の基礎を築くこととなる復旧・復興事業は、関係各課で議論を深め、国・県が策定する復興計画・指針との整合性を図り、市民と共に復興新生を考えていくことを基本に実施する。
二点目、施策目的の明確化と、費用対効果の視点に基づくコスト意識を徹底する。
三点目、事務事業をゼロベースから再構築するとともに、財政健全化に向けた改善措置を講ずる。
四点目、事務事業に対する内部評価と外部評価の指摘を事業計画策定や執行に反映させ、スクラップ・アンド・ビルドを徹底する。
五点目、国、県補助による事業は、事業の必要性、緊急性、優先度から市が主体的に決定する。
六点目、普通建設事業は、雇用創出や人材活用、市民生活の維持向上に直結するよう創意工夫し、後年度における維持管理費用が多大とならないよう計画する。
七点目、内部経費の節減と、補助金の整理合理化、各特別会計への繰出金の削減、外郭団体への財政支出の抑制を図る。
八点目、後年度の財政負担の増大を避けるため、継続費、債務負担行為の計画に当たっては慎重を期する。
以上の原則に基づき予算編成を行った結果、平成24年度相馬市一般会計予算の総額は前年度より239億6千2百万円増額の383億円となりました。
主な重点施策は、各施設の災害復旧事業、防災集団移転促進事業などの復興事業、被災者支援に関する事業や除染対策事業のほか、緊急雇用対策事業、インフルエンザ等予防接種助成、小中学生・高校生等医療費助成、桜丘小学校屋内運動場改築事業、市民会館建設事業、歴史資料収蔵館建設事業などであります。
また、特別会計も一般会計と同様の考え方のもとに予算編成を行い、公共下水道事業特別会計は、対前年度比36.6%増の18億4千7百万円。農業集落排水事業特別会計は、対前年度比34%減の3千6百50万円。光陽地区造成事業特別会計は、対前年度比33.3%増の11億1千8百万円であります。

◆相馬市東日本大震災追悼式

続いて、相馬市東日本大震災追悼式について申し上げます。
市では、来る3月11日、震災で犠牲となられた方々を追悼し、復興に向けての決意を新たにする機会とするため「相馬市東日本大震災追悼式」をスポーツアリーナそうまで執り行います。
当日は、どなたでも参列できますので、多くの方にご参列賜りますよう謹んでご案内申し上げます。
また、地震発生時刻の14時46分に、追悼のサイレンを吹鳴いたします。

続いて、災害ガレキの処理状況について御報告いたします。
災害ガレキについては、ほぼ全量を仮置き場へ搬入いたしました。
昨年11月28日から本格的に破砕、分別等の中間処理を進めており、これまで9,809トンを一次選別処理いたしました。
また、中間処理後の焼却及び焼却灰等の国の代行処理について、現在、環境省と協議を行っているところであります。

◆放射線から子どもを中心とした市民の健康を守るための対策

市では、昨年10月から12月までの3カ月間、幼児、小・中学生及び妊婦を対象にガラスバッジによる積算線量の測定を実施いたしました。
その結果を踏まえ、「相馬市健康対策専門部会」を開催し、年間の外部被ばく線量が1.6ミリシーベルトを上回ることが推定される子どもがいる世帯を、優先的に除染作業を行うことといたしました。
対象世帯への個別説明を経て、現在、対象世帯の自宅や敷地の放射線量測定調査を行っており、今月中旬以降、除染作業を開始する予定であります。
さらに今後、ホールボディーカウンターを市内医療機関に配備し、内部被ばくの状況を適切かつ継続的に把握することを予定しております。
市としたしましては、個別の状況に応じたきめ細やかな対応を行い、子どもを中心とした市民の健康管理に万全を期してまいります。

◆高校生等医療費無料化

市では、原子力発電所事故による子どもの健康不安を解消し、さらに子育て支援の充実のため、これまで中学3年生までとしていた医療費無料の対象を四月から高校生等まで拡大すべく、本議会に提案した平成24年度一般会計当初予算案に関連予算を計上いたしております。

◆仮設住宅等入居者への支援

市では、これまで仮設住宅の組長、戸長制度を確立するとともに、夕食の提供や障がい者の訪問チェック、販売兼生活支援員など市独自の事業を行ってまいりました。
いずれの事業についても、県の助成事業を活用し、平成24年度も継続してまいりますが、仮設住宅での夕食提供につきましては、4月からは、高齢者や障がい者等の要援護者の方々を対象とする予定であります。
また、新たに、東日本大震災により親や祖父母をなくした児童などを対象にした放課後児童クラブを、大野台及び柚木仮設住宅団地の高齢者サポートセンター内に、平成24年度中に開設するため、現在準備を進めております。
なお、通常の児童クラブとは異なり、小学校1年生から6年生までを対象とする予定であります。

◆相馬井戸端長屋

続いて、ダウ・ケミカル社より寄贈を受ける集合住宅、「相馬井戸端長屋」が年度内に完成し、4月から入居できる見通しとなりましたので御報告いたします。
震災により独居高齢者となった方々が、今後の人生を安全安心に過ごしてもらえるよう、市職員のプロジェクトチームを中心に、今後も試行錯誤と研究を重ね、本市独自の高齢者施策として創り上げてまいります。

◆JR常磐線復旧への対応

JR常磐線を利用していた多くの市民が、離職や退学、または、転居を余儀なくされるなど、通勤、通学手段の確保が大きな地域課題となっております。
相馬地方市町村会として去る2月9日にはJR東日本水戸支社に、2月15日には仙台支社に対し、既存のルートを用いた仮復旧を含めた早期運行再開に関する要望を行うとともに、国に対しては、財政支援等を含め早期復旧に向けた支援を求める要望書を国土交通副大臣に提出いたしました。
去る3月2日には、沿線市町村と国、県、JRで構成する第4回JR常磐線復興調整会議が仙台市で開催され、新ルートとして、新地町と山元町のそれぞれの復興計画に基づいた国道六号の東を通る路線で内陸部への移設案が示されました。
市といたしましては、新たなルート建設が相当の期間を要し、さらなる人口流出が憂慮されることから、既存のルートを用いた仮復旧での早期運行復旧を強く求め、南相馬市とともに、示された案に対しては賛同はしなかったものの、新地駅南側から浜吉田駅までのうち津波で流された約15キロは、新ルートで建設することが正式に決定しました。
当地方の震災被害から、早期復旧復興を遂げるためにも、常磐線相馬・亘理駅間の早期再開がなされるよう、引き続き関係機関に働きかけて参ります。

◆梨畑の除染

去る2月14日、そうま農業協同組合「梨部会」から、市に対して早急な除染実施の要望がありました。
市では、先に策定した除染計画で生活空間を優先して行うことと定めているものの、本市特産物の一つである梨の風評被害を払しょくするためには、発芽前に除染作業を行うことが必要と判断し、所要の経費を本日提案する平成23年度一般会計補正予算案に計上いたしました。

◆農業法人の設立

本市の農業をとりまく環境は、後継者不足、国のTPP交渉参加等に加え、震災で多くの農地が被災し、さらには原子力発電所事故に起因する風評被害等、極めて厳しい状況であります。
市では、法人による農業経営が、農業を産業として永続させるための有効な手法の一つと考え、関係団体に設立を訴えてまいりました。
この度、和田観光苺組合から法人設立の同意があったことから、その設立手続きを早急に進めることといたしました。
これからの農業経営のモデルとしてのみならず、本市農業の復興のシンボルとして、今後支援してまいりたいと考えております。

◆物産振興

市では、本市の産業再生と雇用対策の一つとして、市内の水産加工会社の技術を活かし、新たな特産品の開発、製造、販売の実証事業を行うことといたしました。
本事業は、国の補助事業を活用し実施するもので、所要の経費を本日提案する平成23年度一般会計補正予算に計上いたしました。

◆住宅用太陽光発電システム設置促進

市では、環境保全に対する市民の意識の高揚を図り、エネルギーの安定的な供給が可能となる災害に強いまちづくりを行うため、住宅用の太陽光発電システムの設置に助成することとし、所要の経費を平成24年度当初予算案に計上いたしました。

◆第5期相馬市高齢者福祉計画及び第5期介護保険事業計画

市では、平成21年度に策定した第四期の相馬市高齢者福祉計画と相馬市介護保険事業計画が満了となることから、新たに、平成26年度を目標年度とする、各種福祉サービスと介護保険サービスの需要の変化に対応する「第5期相馬市高齢者福祉計画」と「第5期相馬市介護保険事業計画」を策定いたしました。
今後は、「生涯現役社会をめざし みんなでつくるやすらぎのまち」の実現を目標に、できるだけ住み慣れた自宅で介護が受けられるようサービスの充実を図るとともに、自宅での老後を安全安心なものとすべく、各種施策を推進してまいります。

◆小・中学校の授業時数の確保等

震災の影響で小・中学校の本年度の開始が遅れましたが、各学校で学校行事の精選などの対策を講じたことにより、全ての小・中学校で標準時数を十分に確保できる見通しです。各学校には、履修単元の確認を厳密に行うとともに、学習の定着を図るよう指示をいたしました。
また、去る1月13日から、学校給食の放射線量を測定しておりますが、現在まで全く検出されておりません。
今年度中に市内すべての給食調理施設に放射線測定器を導入し、検査体制を充実することで、さらに安全・安心な学校給食を提供してまいります。

◆本市独自の学力向上への取組み

市では、4月より市内の小・中学校に市単独雇用の講師を30名程度配置し、ティームティーチングや習熟度に応じた指導等、個に応じたきめ細かな指導を充実させることにより、児童・生徒の学力向上を図り、児童生徒が将来の選択範囲を広げることができるように取り組んでまいります。 

◆学校施設の災害復旧状況

震災により大きな被害を受け、使用不能となった桜丘小学校体育館につきましては、新体育館の建設に向け、去る1月25日に解体工事を発注いたしました。
現在建設を進めている山上小学校体育館につきましては、去る1月26日に電気設備工事、機械設備工事、太陽光発電設備設置工事を発注いたしました。
また、杭が破損し校舎が沈下した大野小学校校舎は、今月中旬に修繕工事を発注する予定であります。
なお、同小学校では新年度に教室が不足することが見込まれるため、現在応急仮設校舎を建設しております。

◆子どもアート・メゾン

次に、先の市議会臨時会でご議決をいただきました、モエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパン株式会社からのご寄付で整備する「子どもアート・メゾン」が完成するまでの間、建設予定地である中村二丁目の市有地の一角に仮設事務所を設置し、4月から子どもたちの心のケアと学力向上のための活動を開始すべく、現在準備を進めております。

◆市民会館の建設

去る2月10日に開催された福島県建築審査会で、市民会館の建築許可に同意をいただき、現在、建築確認申請の手続きを進めているところでありますが、建設工事の着工時期につきましては、当初予定しておりました本年度中の着工が困難な状況となったことから、平成24年6月に変更することといたしました。
建設工事費については、建設資材等の高騰や福島県条例の上乗せ規定に基づくスプリンクラーの設置、さらには市民の皆様からのご要望を可能な限り反映させるための延床面積の増加などの理由から、当初の計画よりも約2億円増額した約17億1千万円とすることとし、平成24年度当初予算に改めて計上いたしました。
なお、市民会館の建設に対して交付される国の『社会資本整備総合交付金』について、国・県と協議を重ねた結果、今般の増額分も含めた工事費に対し、当初計画と同じ約4割の補助金が交付されることとなりました。

◆市民放射線講座

昨年の11月26日から1月22日まで、5回にわたり開催いたしました放射線講座は、延べ366名の参加をいただき終了しましたのでご報告申し上げます。

◆馬陵公園内のトイレ整備

馬陵公園整備事業の一環として、現在整備を進めている公衆トイレにつきましては、工事が順調に進捗しており、今月中旬に完成する予定であります。

◆市史編さん事業

去る1月31日、市史資料集 特別編「衆臣家譜巻十八」を刊行し、平成17年に第一巻を刊行以来7年間にわたり刊行してまいりました「衆臣家譜編さん事業」は、本巻をもちまして完了いたしました。

◆歴史民俗資料館再開

震災により休館しております歴史民俗資料館は、内部の修繕工事が完了し、現在、4月の開館を目指し資料の整備等を行っております。

◆市立図書館の図書管理システム導入

お客様から要望の多かった、図書検索機能の充実等に応えるため、導入に向け準備を進めてまいりました、新しい図書管理システムは、去る2月1日から運用を開始いたしましたので、御報告申し上げます。

◆市内体育施設の災害復旧

東日本大震災で被災した、松川浦スポーツセンター体育館、黒木多目的広場、相馬光陽ソフトボール場の災害復旧工事は、今月下旬の完了に向け、いずれも順調に進捗しており、順次利用を再開してまいります。

◆市組織の見直し

震災発生以来市は、復旧・復興に向け、総力を挙げて取り組んでまいりました。
今後、相馬の復興・新生に向け、これまで以上に迅速かつ適切に、震災復興業務に取り組む必要があることから、庁内組織を改編することといたしました。
内容は、原子力発電所事故に対応し、市民の安全安心を確保するため、民生部に「放射能対策室」を、復興計画や土地利用計画を策定、進行を管理するため、企画政策課に「復興推進係」を、防災集団移転促進事業等、被災者の居住地再生を行うため、都市整備課に「まちづくり係」をそれぞれ新設するとともに、事務量の変化を踏まえ一部の課、係の統廃合を行うものです。
4月1日の新体制への移行を予定しており、本議会に関係議案を提出いたしております。


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