市長エッセー

「駅伝のランナー」

2004/01/02

今初夢をみている。

私は真新しいランニングシャツと新品のシューズをはいて、前のランナーからたすきをもらって走り出してしばらくたったけれど、腕にまいた時計の時間が気になって仕方がない。
タイムアップ寸前なのだ。
まだ次のランナーは見えないけれど、失格したら次がいくら優秀な選手でも、私は後ろから追っかけてくるあのトラックに乗せられてしまう。何とか無事にこのたすきを次に渡さなくてはならない。

沿道からは見覚えのある顔が、なにやらいろんなことを言っている。頑張ってもっと走れと言う人もいれば、いい加減トラックに乗ってしまえと言っているのもいる。
給水地点で応援しながら一緒に走りだした人たちがいた。よく見ると議長の顔がある。会頭の顔もあるなぁ・・。あの部長もいるし・・。あっ、課長たちもいる。 後ろのほうから大きな声でどなってる連中がいるけど、あの30代と40代の職員たちだ。あんまり元気なので、応援してもらっているんだか怒られているんだか解らないけど、タイムアップしたらえらいことになるなぁ・・。

坂道に入ってきた。どうも体が重いと思ったら、たすきが鉛でできていてこれが重いのだ。
たすきは字が消えかかってはっきり見えないのだけれど、よく見ると「相馬市」と書いてある。

苦しいと言ったら、みんなが私の体を押してくれた。
ちょっと楽。

顔をあげるとずっと向こうの坂の上に青い空と雲。
沿道からは「早くタイムを縮めろ」と大きな声。みんなから押してもらってやっと昇っているというのに、ひどいもんだと思ったら、「甘ったれるんじゃないぞ」とあの後ろの連中。

坂を一緒に昇る集団がだんだん大きくなってきた。中には私を引っ張っていく人もいる。
昇らなきゃ・・。とにかくあの青い空と雲に向かって走らなきゃ・・・。

 

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