市長エッセー

発明展

2003/10/10

昨日、市内小中学校の子ども達の出展による発明展の表彰式に出席した。 毎年行われている行事だが、年々出品数が減っているという。
教育長と、もっと多くの子ども達に参加させなくては、と話し合った。

今、世界の工場の買収が進んでいるという。多くの工場を持つ多国籍企業が、ブランドのあるメーカーから設計図だけを受け取って、生産部門は全部外注という形で引き受けるという。実際私の使用している超薄型デジタルカメラはメーカー名だけで、中身はその多国籍企業の工場で作ったものらしい。
そうすると企業は設計と販売だけに専念すればよろしい、ということになり生産部門はひたすらコスト削減に精を出すことになり、おのずから労働力の安い地域にシフトしてしまうだろう。
日本人の教育水準の高さや勤勉さをアドバンテージとして企業の競争力にするためには、単純労働をしていたのでは低賃金の国々にかないっこないのだから、 もうひとひねり、創意工夫をそれぞれのものづくりの分野で発揮できないと、国の未来も、相馬の将来も、ひいては我々の老後も危ういものとなる。

なにも難しいものづくりや設計の分野だけではない。
医者をするにも、看護師をするにもひらめきや工夫がないといい仕事はできない。行政なんかは特にそうだ。

発明は自由闊達な思考の訓練である。今回いろいろ考えて発想したことは必ず彼らの将来のための基礎工事になると思う。
表彰をしながら、子ども達のいたずらっぽい表情がとても頼もしく見えた。
工業団地や相馬港に、地域の未来を託す我われのふるさとが、無邪気ないたずら心を必要とする時代が必ず来ると信じているから。

 

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