市長エッセー

相馬市の家計簿

2003/09/12

役所の財務諸表が何故解りづらいかと言えば、提出先である国にとって彼らの支出の状態を判断しやすい形式にさせられているからだ。
当然担当課は、国の求める書き方をするから、私も含めて一般の職員や議員の皆さんも、財政の実態を理解することが至難の技となる。これではせっかく財務諸表の情報開示をして、市民の皆さんに解ってくださいと言っても、所詮無理な話。特定の政党の専従者でもなければ難しいだろう。
私自身は、普通の会社で使う損益計算書や、バランスシートに置き換えて考えたけれど、一般の市民の方にはそれだけの情報がない。

そこで家計簿風にしてみた。

例えば財務諸表には義務的経費という項目がある。
なにやらどうしても支払わなければならないお金のことらしい。支出に対する割合が少ないほどいいという。しかしあくまで国に対する言い方で、ここには友達に立て替えてもらった金の返済義務は入っていないし、息子の大学の仕送りも、嫁いでゆく娘への持参金も、年間契約している庭師さんへの謝礼も入っていない。だから義務的経費というだけでは固定経費を正確に分析したり考たりする材料にはならない。 家庭生活をするのに、最初に住宅ローンや、車のローンや、保険金や、息子の高校の授業料や、電気や電話の基本料金を払ってからでないと、その月の食費をどこまでリッチにできるかを決めることが出来ない。
豊かな生活をしようとするときも、支払いの分を引いた残りのお金で買い物をするものだが、じゃあ一体、今月はどのくらい「係り」が必要なんだろうか?これから先息子が大学に行くときに、「係り」はどのくらい増えるのか?住宅ローンの据え置き期間が済んだらどうなるんだろうか?
などなど、堅実な家庭であれば必ず考えること。相馬市も当然そうでなくてはならない。

相馬市の財政を家計簿風に新たにし整理して、わかり易く情報開示をして、市民の皆さんと一緒になってこのふるさとの将来を考えて行きたいと思う。

誰のものでもない。相馬市は市民みんなのものなのだから。

 

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