個人線量計(ガラスバッジ)の測定結果(平成24年12月)

相馬市では、乳幼児から中学生、妊婦の計4,135人を対象に平成24年7月から9月までの3ヶ月間、ガラスバッジ(外部から被ばくする放射線を測る装置)による測定を行いました。

昨年(平成23年)10月から3ヶ月間にも同様の測定(4,010人を対象)を行っており、今回が2回目の測定となります。

昨年度の測定結果はこちら >>

平成24年12月5日に開催された「第4回相馬市健康対策専門部会」において、対応について協議するとともに、リアルタイム線量計について報告がありました。

【作成協力: 相馬市健康対策専門部会 委員】
▽東京大学大学院理学系研究科教授 早野龍五
▽東京大学大学院医学系研究科教授 渋谷健司
▽東京大学医科学研究所特任教授 上昌広
▽東京大学医科学研究所 坪倉正治

【グラフ作成協力】
▽東京大学大学院医学系研究科 渋谷健司研究室 野村周平

検査方法

検査時期: 平成24年7月1日から24年9月30日

受診者: 相馬市民4,135人

(乳幼児918人、保育園469人、幼稚園140人、小学生1781人、中学生677人、妊婦149人)

検査機器: 千代田テクノル社製ガラスバッジ

年間推定量の計算方法

この検査結果の年間推定線量とは、3ヶ月間の測定結果を4倍し、1年分として換算しています。測定結果はコントロールバッジの示す値(0.54mSv/1year)からの追加分であり、追加の外部被ばく線量を示しています。

結果

▽多くの方の値が去年の結果に比べて減少しています。市として設定した目標値(1.6mSv/年)を超える方が、去年81名であったのに対して、今年は16名でした。

▽去年に比較し、線量は平均0.30mSv/year減少し、95.7%の方が去年よりも低い値となりました。

▽明らかな男女間の差や、小中学校の学年による線量の差はありませんでした。やや線量の高い地域在住の方が、測定結果も高い傾向にありましたが、多くの方が去年に比較し測定値は減少傾向です。

▽玉野地区での計測値は去年より29%減少し、予測される放射線低減率(16%)を上回りました。除染や、ウェザリングの影響、ご家庭での日常生活中の放射線防護策、講演会、啓蒙活動が有効であったと考えられます。

▽相馬市が独自に導入したリアルタイム線量計にて、学校内線量が低く維持されていること、除染の効果は宅地および元々の空間線量によりばらつきがあることがわかりました。

対策

これらの結果をふまえ、下記のとおり対策を行っていきます。

●生活上での注意点、正確な知識習得、そして細かい原因を明らかにするため、12月18日、19日に個別相談会の開催を予定しております。

●1.6mSv以上および測定値が上昇した方に対し、個別相談会後、2013年1月より再度検査を行う予定です。玉野地区での除染による外部被ばく低減への効果を明らかにする予定です。

●上記に該当しない方に対しては来年度の再検査を予定しております。継続的に環境モニタリングや健康フォロー、講演会等の啓蒙活動の強化を行っていきます。

全体の線量分布

全体の線量分布は以下のとおりです。明らかな男女差は認めませんでした。

(N/A=検出なし (xx-yy]=xx以上、yy未満)

全体の線量分布

年間推定線量(mSv) 人数 (うち男) (うち女)
検出なし
539
267
272
0.2以上0.4未満
(*)1,581
(*)723
858
0.4以上0.6未満
1,188
567
621
0.6以上0.8未満
529
262
267
0.8以上1.0未満
173
81
92
1.0以上1.2未満
70
34
36
1.2以上1.4未満
27
13
14
1.4以上1.6未満
12
5
7
1.6以上1.8未満
6
4
2
1.8以上2.0未満
2
0
2
2.0以上
8
4
4
4,135
1,960
2,175

(*)1名中学生以上含む。

全体(世代別)の線量分布

幼稚園と保育園に比べて、小学校および中学校でやや値が高い傾向にありました。

(単位: 人)

年間推定線量
(mSv)
乳幼児 妊婦 幼稚園 保育園 小学校 中学校
検出なし
58
21
8
46
308
98
539
0.2以上0.4未満
292
54
37
244
674
279
1,580
0.4以上0.6未満
291
39
42
127
491
198
1,188
0.6以上0.8未満
169
19
36
38
211
56
529
0.8以上1.0未満
56
8
10
10
60
29
173
1.0以上1.2未満
30
3
6
2
23
6
70
1.2以上1.4未満
13
3
1
1
6
3
27
1.4以上1.6未満
4
1
0
1
3
3
12
1.6以上1.8未満
3
0
0
0
2
1
6
1.8以上2.0未満
1
0
0
0
1
0
2
2.0以上
1
1
0
0
2
4
8
918
149
140
469
1,781
677
4,134

小・中学生の学年別線量分布(PDF 153KB) >>

未就学児・児童・学年別線量分布図(PDF 290KB) >>

施設別線量分布

保育園

保育園では、年間推定線量が1.6mSv以上の方はいませんでした。

(単位: 人)

年間推定線量
(mSv)
さくらがおか
保育園
みなと
保育園
相馬
保育園
中村報徳
保育園
検出なし
3
14
7
22
46
0.2以上0.4未満
21
90
66
67
244
0.4以上0.6未満
16
47
36
28
127
0.6以上0.8未満
5
12
14
7
38
0.8以上1.0未満
0
3
5
2
10
1.0以上1.2未満
0
0
0
2
2
1.2以上1.4未満
0
1
0
0
1
1.4以上1.6未満
0
0
0
1
1
1.6以上
0
0
0
0
0
45
167
128
129
469

施設別線量分布図(保育園)(PDF 265KB) >>

幼稚園

幼稚園では、年間推定線量が1.6mSv以上の方はいませんでした。

(単位: 人)

年間推定線量
(mSv)
磯部
幼稚園
山上
幼稚園
大野
幼稚園
日立木
幼稚園
八幡
幼稚園
飯豊
幼稚園
検出なし
1
0
4
0
0
3
8
0.2以上0.4未満
3
0
11
1
4
18
37
0.4以上0.6未満
4
2
15
7
5
9
42
0.6以上0.8未満
1
5
7
4
13
6
36
0.8以上1.0未満
1
2
0
3
3
1
10
1.0以上1.2未満
0
2
0
2
2
0
6
1.2以上1.4未満
0
0
0
0
1
0
1
1.4以上
0
0
0
0
0
0
0
10
11
37
17
28
37
140

施設別線量分布図(幼稚園)(PDF 230KB) >>

小学校

空間線量がやや高い地域では、他地域の比べて年間推定線量が高い傾向にありました。

(単位: 人)

年間推定線量
(mSv)
磯部
小学校
玉野
小学校
桜丘
小学校
山上
小学校
相馬
養護学校
大野
小学校
検出なし
21
0
80
0
5
22
0.2以上0.4未満
10
0
192
3
0
70
0.4以上0.6未満
10
2
117
21
1
69
0.6以上0.8未満
13
1
28
15
0
15
0.8以上1.0未満
2
0
6
12
1
4
1.0以上1.2未満
0
3
2
3
0
1
1.2以上1.4未満
0
2
0
2
0
0
1.4以上1.6未満
0
1
0
2
0
0
1.6以上1.8未満
0
0
0
1
0
0
1.8以上2.0未満
0
1
0
0
0
0
2.0以上
0
2
0
0
0
0
56
12
425
59
7
181
年間推定線量
(mSv)
中村第ニ
小学校
中村第一
小学校
日立木
小学校
八幡
小学校
飯豊
小学校
検出なし
75
79
2
1
23
308
0.2以上0.4未満
184
130
16
5
64
674
0.4以上0.6未満
72
84
35
22
58
491
0.6以上0.8未満
19
32
29
37
22
211
0.8以上1.0未満
2
9
6
13
5
60
1.0以上1.2未満
0
5
0
9
0
23
1.2以上1.4未満
0
0
0
2
0
6
1.4以上1.6未満
0
0
0
0
0
3
1.6以上1.8未満
0
0
0
1
0
2
1.8以上2.0未満
0
0
0
0
0
1
2.0以上
0
0
0
0
0
2
352
339
88
90
172
1,781

施設別線量分布図(小学校)(PDF 274KB) >>

中学校

空間線量がやや高い地域では、他地域の比べて年間推定線量が高い傾向にありました。

(単位: 人)

年間推定線量
(mSv)
磯部
中学校
玉野
中学校
向陽
中学校
相馬
養護学校
中村第ニ
中学校
中村第一
中学校
検出なし
11
0
12
3
21
49
96
0.2以上0.4未満
12
0
72
1
76
118
279
0.4以上0.6未満
11
1
95
0
36
55
198
0.6以上0.8未満
41
0
35
0
7
10
56
0.8以上1.0未満
1
2
14
0
4
8
29
1.0以上1.2未満
0
1
5
0
0
0
6
1.2以上1.4未満
0
1
1
0
1
0
3
1.4以上1.6未満
0
2
1
0
0
0
3
1.6以上1.8未満
0
1
0
0
0
0
1
1.8以上2.0未満
0
0
0
0
0
0
0
2.0以上
0
4
0
0
0
0
4
39
12
235
4
145
240
675

施設別線量分布図(中学校)(PDF 257KB) >>

高値を示した方(1.6mSv以上を示した方16名)

多くは、玉野地区、山上地区、八幡地区など、線量がやや高めの地区居住です。
5名が去年度に比べて値が上昇傾向でしたが、ガラスバッジの装着終了後に除染が行われた宅地も多く、効果判定も含めて今後も継続的にフォローを行う予定です。
内部被ばく検査を受けられた方は、7名で、全員がND(検出限界以下)でした。

1.6mSv以上を示した方の詳細(PDF 429KB) >>

平成23年度検査との比較

▽2年続けて検査を受けられた2,648名中、2,533名(95.7%)が去年に比べ線量が減少傾向、115名(4.3%)が上昇傾向でした。

▽全体として今年は去年の計測値に比べて年間追加線量で、平均-0.30mSv/yでした。

上昇傾向がみられた115名の詳細

年間推定線量
(mSv)
磯部
小学校
磯部
中学校
玉野
中学校
向陽
中学校
桜丘
小学校
山上
小学校
大野
小学校
検出なし
 
 
 
 
 
 
 
0.2以上0.4未満
1
1
 
 
4
 
2
0.4以上0.6未満
 
 
 
3
7
 
1
0.6以上0.8未満
 
 
 
1
4
 
 
0.8以上1.0未満
 
 
 
2
 
1
2
1.0以上1.2未満
 
 
 
2
1
 
1
1.2以上1.4未満
 
 
 
 
 
1
 
1.4以上1.6未満
 
 
1
 
 
1
 
1.6以上1.8未満
 
 
 
 
 
1
 
1.8以上2.0未満
 
 
 
 
 
 
 
2.0以上
 
 
1
 
 
 
 
1
1
2
8
16
4
6
年間推定線量
(mSv)
大野
幼稚園
中村第二
小学校
中村第二
中学校
中村第一
小学校
中村第一
中学校
日立木
小学校
検出なし
 
 
 
 
 
 
0.2以上0.4未満
 
2
3
 
1
 
0.4以上0.6未満
1
6
1
2
4
 
0.6以上0.8未満
 
1
2
2
 
1
0.8以上1.0未満
 
1
 
 
2
 
1.0以上1.2未満
 
 
 
 
 
 
1.2以上1.4未満
 
 
 
 
 
 
1.4以上1.6未満
 
 
 
 
 
 
1.6以上1.8未満
 
 
 
 
 
 
1.8以上2.0未満
 
 
 
 
 
 
2.0以上
 
 
 
 
 
 
1
10
6
4
7
1
年間推定線量
(mSv)
日立木
幼稚園
乳幼児 八幡
小学校
飯豊
小学校
妊婦
検出なし
 
 
 
 
 
0
0.2以上0.4未満
 
4
 
 
 
18
0.4以上0.6未満
 
6
 
2
 
33
0.6以上0.8未満
 
7
3
1
 
22
0.8以上1.0未満
 
5
2
 
1
16
1.0以上1.2未満
1
6
 
 
 
11
1.2以上1.4未満
 
5
 
 
 
6
1.4以上1.6未満
 
2
 
 
 
4
1.6以上1.8未満
 
3
 
 
 
4
1.8以上2.0未満
 
 
 
 
 
0
2.0以上
 
 
 
 
 
1
1
38
5
3
1
115

※どの地域でも上昇傾向の方がいらっしゃり、今後の継続的な検査が必要です。

玉野地区でのガラスバッジ測定結果

去年検査を受けた、玉野地区35名の小児のうち、

12名が仮設住宅に転居去年の中央値は1.32mSvに対して今年の中央値は0.52mSv、去年と比較した今年の低減率は37.9%でした。

23名が玉野地区在住去年の中央値は2.60mSvに対して、今年の中央値は1.60mSv、去年と比較した今年の低減率は29.1%でした。

▽2011年10月から2012年7月までのセシウム134,137の崩壊による放射線低減率は16%程度です。上記は、それを上回る線量の減少を認めており、除染や、ウェザリングの影響、ご家庭での日常生活中の放射線防護策、講演会、啓蒙活動などが有効であったと考えられます。

市道の除染作業による除染の効果

市道の除染作業(路肩の表土除去および覆土)が11月末に行われ、市道のそばの計測値が著名に低下しました。

除染の効果が見られた例

リアルタイム線量計による除染作業の効果

除染作業の効果

平成24年11月30日現在、玉野地区では144件の除染予定場所のうち107件の宅地所線が終了しました。

(図・上)、(図・中)に示すように、除染効果がある宅地と、効果に乏しい宅地(図・下)があります。空間線量が低い場所の除染は効果が薄い可能性があります。

モニタリングを強化し、より効果的な除染手法の導入を進めて行く方針です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


玉野地区でのリアルタイム線量計の測定結果

玉野地区の通学路、住宅、小中学校空間線量の変化

リアルタイム線量計の測定結果除々に空間線量率が低下しています。
小中学校内の線量は低く保たれているのに対し、通学路では高値を示す場所が散見されます。住宅内、小中学校の除染に加え、通学路など日常生活空間の除染を行っていく方針です。

通学路に設置されたリアルタイム線量計(屋外型:太陽電池使用)

屋外型

玉野小学校の黒板下に設置されたリアルタイム線量計

屋内型

問い合わせ先

保健センター(電話0244-35-4477)

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